表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/10

3、4ページ

3ページ


日記有り難うございます。無事受け取りました事を、僕もご報告しておきますね。

部屋数は間違っていませんでしたよ。ですが分かりにくかったようですので、表札にシールを貼っておきました。

これが目印になれば良いのですが。何か他に良い案がありましたら教えてくださいね。

同じ苗字の人はいないので大丈夫だと思っていたんですが、気遣いが足りずすみません。


成る程、交換日記とはそのような感じなんですね。少しイメージが固まりました。

好きな子の話題……は僕達には向いていない気がしますから、やはり近況の報告や質問がいいのかもしれません。

字は確かに小さな頃習っていましたよ。四歳から、十六歳まででしたでしょうか。

字が綺麗で損する事はない、と祖父に言われたので通っていました。

集中する事は僕も嫌いではなかったので、楽しかったですね。

大人になってからは、簡単に辞めないでよかったと沁み沁み思います。

きっかけをくれた祖父には感謝してもしきれません。


この日記は、初任給で買った万年筆で書いています。

少々値が張りましたが、書き心地の良さが気に入ってずっと愛用しているんです。

万年筆を使うと気が引き締まるといいますか、ボールペンでは出せない味が出るのがいいですね。

比奈さんの字、読みやすくて僕は好きですよ。

以前バイトをしていた女の子の字はその……解読するのが困難でしたので。

比奈さんが綴った文字で一冊が埋まるというのは、想像してみるととても素敵な事ですね。

使い切る日を、僕も今から楽しみにしています。


今度はこちらから質問ですが、比奈さんは何か習い事をされていましたか?

女の子はピアノとかでしょうか。


お優しい言葉有り難うございます。落ち着いたら必ず会いに行きます。


6月17日 桔梗





4ページ


比奈です。シールありがとうございました、すごく分かりやすかったです。

私も今のシリーズには詳しくないんですが、面白いですよねプリキュア。

小さな頃は毎週日曜日には一生懸命起きて見ていました。

魔法の呪文を覚えて友達とごっこ遊びしてみたり。と思い出すと、なんだか恥ずかしいですね。

桔梗さんもお好きなんですか?


四歳から十六歳までって長いですね。だからそんなに綺麗な字を書かれるんですね。

私も今から始めても遅くはないでしょうか? 字が綺麗で損する事はない、というのは本当にその通りだなあと思ったんです。

近くに教室があるみたいなので、通ってみたいなあと思いまして。母に相談してからになりますが。

部活にも入っていないので、時間を持て余していたところだったんです。

好きだと言ってくださったのはとても嬉しいんですが、解読が困難な字にはなりたくないなあと……。

(仰りたい事はなんとなく想像できましたし……。クラスにも何人かいます)

あ、でもずっと正座したりするんですよね? 嫌いではないですが、字を書きながら出来るかちょっと心配です。

立ち上がったら足が痺れてた、なんて事になったら格好悪いので、今から練習した方がよさそうです。


習い事はまさにその通り、ピアノを習っていました。定番ですよね。

今でもよく弾きますが、残念な事にあまり上達はしませんでした。

決して安くはない買い物なのに、私のためにと買ってくれた父には申し訳なく思っています。

後はそろばんも習っていましたよ。友達に誘われて入ったんですけど、その子はすぐ辞めちゃって。

でも私には合っていたみたいで、何年か通っていました。

おかげさまで計算が早くなったような気がしています。もしかしたら気がしているだけかもしれませんけど、思い込みが大事という事でお願いしますね。


はい、いつまででも待っています。


6月18日 比奈

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ