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怪物

その自殺未遂があってから

父が妙に優しくなり母は

私を気遣うようになった


妹とは相変らずだったが

学校には行くようになった


友だちも数人でき部活にも入った

生きててもいいのかなと思い始めていた



そう思っていた矢先、父方の祖父が

病気で田舎も田舎で病院がないからうちの

近所の病院へ来ることになり祖母が一緒に

住むことが決まり地獄の日々が始まった


祖母は元々母をよく思っておらず

あからさまな嫌がらせをしてきた


母の作ったご飯を捨てたり

苦労知らずはこれだからと

散々母をいじめ倒していた


半年たち途中でその事で母が

心療内科に通っていることが発覚し

私は怒りでいっぱいだった


なぜなら小学校の学級崩壊から

ずっと責める父とは裏腹に

母だけは私を庇い続けてくれていたのだ


私は祖母も愛していたけど

あまりに見かねてある日

包丁を祖母に突きつけ


「お母さん悲しませるお前なんか出てけ怪物!」


そう言ってしまった

幼い私には術が分からなかった

祖母は真っ直ぐな目をして


「早くしまいなさい学校あるだろ」


と何も動じなかった


それからはどうやって

祖母を殺すかずっと考えていた

そう私自身が心で怪物になったのだ







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