ステージ3 ①
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『ぐあっ』
『またやられた。くそっ、もう駄目だ。俺達も悪魔に殺されるんだ!!』
『何言ってるんだ、もうすぐ援軍が来る。それまで持ちこたえるんだ。』
『う・・・う・・・』
『何言ってるんだ?』
『後ろーー』
『ギ、ギギッ、ギーーー』
『出た、悪・・・・ぐはっ』
『うわーー逃げろーー』
速い、なんて速さだ。追いつかれる!!
『ギーーーー』
し、死ぬ・・・・・
『ギ?ギー・・・・・・・』
ん?あれ生きているのか?
『大丈夫ですか?』
『助かったのか?』
『ええ、悪魔は私が殺しました。』
『助かった・・・しておなたは?』
『あら、私を知りませんか?』
『ま、まさか貴方様は、天使様では?とんでもなく強い神の兵隊。つまり天使がいると聞いた事がありま
す。』
『うーん、まあそういう事にしておきましょう。外れている訳では無いですし。』
それに、奴の術は上手く機能しているようだしな。しかし、思った以上に深刻だな。先程の敵、私だから倒せ
たものの、並みの兵士ではもう手も足も出ないだろう。想像以上に侵攻が早いという事か。
軍備増強を急がねば・・・・・
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『こ、ここは・・・・・う、うーん・・・・・後5分・・・・・・・』
『こらーー起きんかーーーーーー貴様達ーーーーーーー』
『う、うわーーーー』
『って、またどこか知らない所に飛ばされてるーーーーー』
『でも今回は記憶がある?』
『どういう事なんだ』
『何をごちゃごちゃ言っているのだーー。貴様達、名前は?』
『とりあえずここはこの場に合わせよう。』
『そうだな・・』
『は、はい俺はジオ・ソルディオです。』
『俺は、武です。仁・武です。』
『ジオに武か、貴様達ここがどこだかわかっているのかーー?』
『・・・・・・・』
『何?知らない事は無かろう。まあいい。ここは我が国の士官学校であるぞ。』
『士官学校!!!軍隊かよーー。』
『そうだ、はやく支度をしろ!!皆もう集合しているぞ。』
『は、はい。すみません。』
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『しかし、さっきはひどい目にあったな武?』
『あ、ああ、しかし何か偉い奴の長そうな話は聞かなくて済んで良かったじゃないか?』
『しかし、遅れた罰があるそうだぞ・・それにその偉い奴の話で、このステージの事が分かったかも知れな
いじゃないか?』
『あ・・・、まあいいじゃないか、そんな細かい事は気にしない。それでこれから何があるんだ?』
『お前ってやつは・・・まあいい、これから体力検査だそうだ。』
『おっ、いいね~。体力には自信があるんだ。』
『そういえばそうだったな。お前のその身体能力のおかげでこれまで数々の困難を乗り越えてきたんだしな』
『そういう事。まあ見てなって』
『お前、少し性格変わったか?自身満々というか、調子に乗ってないか?』
『そんな事はないよ』
『そのうち足元すくわれるぞ。』
『ひがむなよ、さあ行くぞ。』
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『た、武・・・お前・・・歴代8位の記録だそうだぞ!!』
『な、なんだと~、俺より上がいたのか?しかも7人も。』
『そういう事だ。上には上がいるという事だ。うぬぼれるなよ~。まあそれでも凄いけど。』
『く、くそ~。いったいどんな奴なんだ?気になるな。』
『古すぎてほとんど分からないけど、直近だとオダ・ノブナガだってよ。』
『織田信長だと!!!』
『どうした?知っているのか?』
『知っているのか?って天下統一まであと一歩だった凄い人じゃないか。知らないのかジオ?俺でも知ってる
有名人だぞ。』
『あ~歴史上の人物か。だが俺はお前と同じ星出身では無いからな、武。』
『そういえばそうだったな。しかしその他の星ってのがまだいまいちピンと来ないな。』
しかしなんで織田信長が?まあいっか。気にしてもしょうがないし。
『お~い、人がせっかく教えてあげたのに無視しないでよ~。』
『あ~そうだった、悪い。であんたは?』
『僕の事は、クリフトって読んで。』
『クリフトか。よろしくな』
『よろしく、武。』
『あれ、名乗ったっけ?』
『あれだけ、大声で話してたら分かるよ。』
『そっか。』
『俺はジオだ、よろしく。』
『うん、よろしく。』
『でも二人とも凄かったけど、武はとびぬけているね。ほら皆も見てるよ。』
『まあ別に俺はそんな特別な事はしてないんだけどな。』
『そうなんだ~。これなら基礎訓練は余裕そうだね。』
『基礎訓練?』
『そうだよ。主に体を使った訓練さ。』
『へ~それなら安心だ。』
『まあ、そこから先が大変なんだけどね・・・・・』
『ん、何か言ったか?』
『ううん、何でも無いよ。それより、二人とも今日はこれでおわりだって。食事に行こうよ。』
『そうだな。』
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『強化外装甲きょうかがいこっかく・・・・・難しすぎる・・・・・』
俺は今、とんでもないスランプに陥っていた。というのも、最初の半年は良かったのだ。基礎訓練と呼ばれる
己の肉体を使った鍛錬が中心であり、皆が苦しいという中俺は余裕でクリア出来ていたからだ。そして皆から
羨望の眼差しで見られジオやクリフトを始め色んな奴とも仲良くやっていた。しかし次の銃を使った訓練から
歯車が狂ってきたのだ。俺は機械類の才能が全くといっていいほど無かったのだ。それでもその程度であれば
自らの速さを生かした接近戦に持ち込めたのだ。しかしこの強化外装甲は訳が違ったのだ。何故かって
こいつは全長10メートル程はある、いわゆる機械だったからだ。そしてこの機械に乗って戦うというのが今
の戦い方の主流だったからだ。だから機械に弱い俺は全く付いて行けなくなったのだ。
『終わった・・・』




