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宇宙治安維持機構編 ⑩

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




『・・・さあ、着いたぞ。目を開けてくれ。』




『ここは一体?・・・』




『何よここ?何にも無いじゃない!』




『そういう事か・・・』




『何だよジオ?この場所の意図が分かったのか?』




『ああ。ステージレベルを上げるとは、それすなわち精神力や魂の力を鍛えるという事だ。』




『ほお、それで?』




『つまりだ。ここで瞑想的なトレーニングをするとみた。』




『・・・うん、なるほどね。考え方としては合っているよ。それに実際そういうアプローチの仕方も




ある。でもね、それじゃあ一体何年いや、何十年かかるかも分からないよ。』




『えっ・・・』




『1つ紛れも無い事実があるとすれば君達には時間が無い。何度も言うが、君達はステージ5の住人




だ。本来このステージ6には居てはいけない存在だ。限られた時間の中でこのステージまで上がって




こなければならない。そんな時間は無いんだよ。』




『・・・その通りね。』




『シドさん、何かご存じでは無いんですか?何故ならあなたはステージ6の住人だ。』




『そうだとも。私は君達が目指しているこのステージに既に到達している。・・・』




『だったら』




『ただ、私にもその方法は分からないんだ。何故なら気が付いたらここにいたからね。』




『それはどういう・・・』




『記憶喪失とかそういう事では無いよ。私はただがむしゃらに突き進んできた。ただそれだけさ。    




君達だってそうだろう?他人にどうやってここまで来たかなんて説明出来るかい?』




『そ、それは確かに・・・』




『そう、方法なんて無いのさ。だから残りの時間何をするかだが、答えはシンプルだ。敵を、     




キリディスを倒す。それが今の私が思いつく答えさ。』




『キリディスを倒す・・・』




『し、しかし・・・』




『分かっているよ。何の準備も無しにステージ5の君達が戦ったって勝ち目は無い。だから段階は踏む




そして、最初の敵はこいつ等だ。』




『グルルルルゥ』




『ギャアーギャアー』




『これは、野生生物?』




『そう。最初は仲間の誰かにしようと思ったんだが、この方が命への危機感とでもいうのかな。そう




いう緊迫感が出るかと思ってね。何故なら彼らは知能は低いかも知れないが獲物に対しては純粋だ。




そう、純粋に獲物を狩るという感情しかないからね。君達には絶好の相手だろう。』




『つまり、負ければ食われると。』




『そういう事。』




『なあに、野生生物なんて単純な攻撃しかしてこないし楽勝だろ。』




『本当にそうかな?彼らを甘く見ない方がいい。なんせ彼らはステージ6の野生生物なんだからね。




それに毎年何人かは彼らに襲われて死者だって出ているんだ。』




『あら隊長、こんな所にいた。ちょっとこちらに来てくれませんか?』




『どうしたんだい?』




『実は・・・』




『すまない、君達。ちょっと野暮用だ。終わったら帰ってくるから、それまで死なないでいてくれよな  




因みに誰も助けには来ないからね。』




『あっ、本当に行きやがった。』




『あれ?あの人ここに来る前に何かあっても無事にステージ5に送り届けるとか言ってなかったっけ?』




『言ってたな。』




『だ、騙されたわ~』




『落ち着け、慧。先ずはここを死ぬ気で乗り切るんだ。じゃないと本当に死ぬぞ。』




『綾瀬さん、武の言う通りだ。』




『そ、そうね。ここを乗り切って絶対にあのシドって奴に文句言ってやるんだから!』




『ガルル・・・ガァー』




『来るぞ。』




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




シド達のいる部隊のとある作戦室




『詳細は分かった、ありがとう、いろは。引き続き探索を続けてくれ。』




『はい、隊長。』




(ようやく終わった。途中で別件が入ったせいで大分遅くなってしまった。新人達は大丈夫だろうか?)




『ファウスト、そっちはどうだ?新人達は無事か?』




『あっ、シドさん。新人は無事ですよ。なんたって俺がモニターしてるんですから。』




『そうだったな。それで、何回助けに入ったんだ?』




『それが・・・未だ1度も助けには入っていません。』




『本当か?』




『はい。それどころか本当は出すつもりは無かったそうなんですけど、今はドラゴンと戦っています。』




『何?ドラゴンだと?』




『はい。』




『また、あいつは調子に乗りおって。・・・』




(確かに野生生物であれば、スキルや魔法を使う事は基本的には無い。そういった意味ではステージが




劣っていても関係は無いのかもしれない。しかしフィジカル面では野生生物の方がステージレベル的




には格上のはずだ・・・)




『隊長、奴等倒しましたよ・・・ドラゴンを。』




『何?もう間もなく着く。』




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




『ゼーハーゼーハー・・・や、やったー。倒したぞ。』




『やったな、武。』




『2人共、安心するのはまだ早いわ。あいつら何処に潜んでいるか分かりゃしないんだから。』




『そうだったな。』




『おーい、お前達、無事・・・』




ボカッ




『あっ、あれっ?シドさん?』




『ひっ、ひどいよ君達。人を出会い頭に殴るなんて。』




『すみませんね。俺達ずっと極限状態みたいなもんだったんで。』




『そうそう、それに急に現れる方も悪いですよ。』




『そうでした・・・あれ、そういえば君達だけかい?女の子もいなかったっけ?』




『・・・う、う、後ろ』




『えっ、後ろ?』




『殺す!』




『うわっ』




『お前・・・嘘ついたな・・・殺す・・・』




『洒落になってないんですけどー』




『シドさん、謝った方が良いですよ~。・・・幼馴染からのアドバイスです~・・・』




『謝ってるよー。さっきからずっと!でもずっとこの調子なんだもん。』




『あ、足止めちゃダメですよ!』




『えっ』




『殺・・・』




『ひっ』




バタッ




『・・・・・グゥ・・・グゥ・・・』




『・・・寝てる?』




『そりゃそうですよ、俺達あれから何時間戦い続けたと思ってるんですか?』




『そうだー。俺達も限界だー・・・』




『あら、こっちの2人も。・・・・・良く頑張ったな、今日はゆっくり休め。・・・なんせ本番はここ




からなんだからな。』




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




『うーん、うーん、・・・・・ハッ・・・ここは?』




『ようやくお目覚めかな?』




『・・・シドさん・・』




『綾瀬さん、だっけ。まだ怒ってるかと思ってさ。』




『・・・いえ、そもそも『そんなには』怒ってないですから・・・』




『・・・あっ、そうなんだ。』




『私だって、理解してるつもりですよ。私達がやろうとしている事がどれだけ大変な事か。そして




それをする為には、それこそ冗談じゃ無く死ぬ気で挑まないといけない事とか・・・だから遠慮する




必要はありませんから。』




『勿論そのつもりだよ。女性だからとかそんなつもりは一切無い。ただ素直に感心してさ。何故そこ




まで出来るんだろうってね。』




『・・・私も良くは分から無いんです。・・・ただあいつを見てるとなんとなく・・・いや、何でも




無いです。』




『そうかい。』




『あっ、1つだけいいですか?』




『どうぞ』




『女性が寝ている所に土足で入ってくるのはやめた方が良いと思いますよ。ここには私以外にも女性は




いるんですよね?』




グサッ




『お、おふぅ・・・』




ガララッ




『あっ、いたいた。大丈夫か?慧。』




『武、あんたノック位しなさいよね!』




『ご、ごめんなさい・・・』




『で、何?』




『いや、飯でもどうかと思ってさ。ここの病院食めちゃくちゃ旨くてさ。』




『えっ、本当。直ぐ行くからちょっと待ってて。私もお腹ペコペコでさ。』




『ああ、・・・あれシドさんいたんですか?酷くうなだれてるようですけど。』




『いや、何でも無いよ。気にしないで。もう出ていくからさ。それと最後に伝達事項だけど、今日は




ゆっくり休んでいいけど、明日からはまた厳しい訓練が待ってるから、そのつもりでいるように。』




『了解!』

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