謎多き女はお好きですか?
マンガを読んでいて、よく思うことがあります。
『吹き出しで心の中、あまりにもむき出しにしすぎじゃね?』
東野圭吾さんの小説で、どれだったかはよく覚えてないけど、ちょっと感心してしまったものがあります。
主要登場人物の心の中が、まったく描かれてないんです。
神視点だったと思うんだけど、他の人物が『○○は思った』みたいに心の中までオープンに書かれてるのに、主要登場人物(2人)の心の中だけは、最初から最後まで閉ざされている。
これでどんなことが起こるか?
物語の中でその2人のみがミステリアスな存在となり、魅力がグッと増すのです。
まぁ、その小説のことは大分昔に借りて読んだものなので、よく覚えていないこともあり、これだけにしておきますが。
マンガでそういうのって、あまり見たことないんですよね。
どのキャラもが頭の上にすぐモワモワと吹き出しを浮かべて、その中に考えてることを暴露しちゃう。
謎多き女性という設定のキャラでさえ、そう。
謎多き女性はお好きですか?
謎が多いから、惹かれてしまわないですか?
小説でも、一人称なら語り手以外の心の中は謎ですけど、神視点でミステリアスな女性キャラが心の中をベラベラ漏らしちゃってるのをよく見た覚えがあります。
謎多き女性の心の中は秘密にしましょうよ。
謎は謎のままだから魅力的だったりもする。
ミステリアスな女性キャラが『今夜おでん食べたいな』とか頭の上に吹き出し作って暴露してたら……!
あれ? それはそれでかわいいかも?