第二話
今回は新人物の登場です。次回から本格的に話が展開して行きます。
川本は食堂の発券機で牛丼を選び、食堂のおばちゃんに渡す。牛丼が出来るまでの間も思考していたが、
やはり空腹は良くない。頭が回らず、考えることに集中出来ない。川本が考えるのを諦めた頃、頼んでいた
牛丼がやってきた。
川本は空腹感を和らげる為、ひとまずそれを平らげる。
平らげ終え、昼休みの残り時間をどう潰そうか、と考え、事件のことなど頭の中から消え失せていた頃、
同じ刑事課の後輩である雨宮が駆るキザシ(市販もされたが、ほとんどが警察に納入された幻の車)
がかなりの速度で、それも危なっかしくふらつきながら駐車場に入ってきた。
彼はその界隈では有名なチューニングショップの息子で、後輪駆動で低重心なスポーツカーしかまともに
運転できないというとてつもなく使えない奴だが、然るべき車に乗せれば、茨城県の某サーキットで50秒台
半ばのタイムを叩き出す、見る人が見ればすごい奴だ。以前、川本が刀を持った殺人鬼に崖っぷちまで追いつめられた時は、どこからともなく車で現れ、ドリフトをぶちかまし、白煙で犯人の目が眩んだところを
川本が確保する、という珍事を巻き起こした張本人でもある。
それはともかく、公道であんな走りをするなど言語道断、先輩が雷の一つでも落としてやろう、と思ったが、なにやら不穏な予感がしたので、様子を見に行く事にした。
ちょっとマニアックなネタを入れ過ぎたかな...?
雨宮の出身と名前について元ネタを知らない、知りたいという方は「RE雨宮」で検索してみると分かるかも。