明治に突撃!!part3
しばらく雑談で時間が過ぎた。
どうやらここは、明治29年の静岡市駿河区の豊田地区のどこからしい。
えっと、俺が時空(?)に呑み込まれたのは、昔通っていた池田小学校の近くだろう。
まずこの家の主人である木嶋さんにとりあえずの事情を話した。
しばらくの間、この家に泊めさせていただけることになった。
ざっと140年ぐらいさかのぼったのかな。
そう思っていると、玄関から人が飛び込んできた。
「旦那!畑に見かけないものが置いてあります!」
「飯田、なんだそれは?」
飯田と呼ばれた人は、昔の農村で見るような服装で畑仕事をしていたのか服の一部が土で汚れていた。
「ちょっと大きいので見に来てください。」
みんながなんだなんだと言いながら畑に行く。
気になったのでついていくと、俺の自転車があった。
おいてあったというより横倒しの様子で落ちていた。
「なんだそれは?」
「誰のだ?」
「そ、それ僕の自転車です。」
「じ、自転車?!」
「おお、すごい!」
なんだ、この時代は自転車がそんなに普及していないのか?
大正、昭和辺りになればバイクや車が普及してくるのかな?
そう考えれば、まだ普及していないのはなんとなくわかる。
「乗ってみてもいいかい?」
「ええ、かまいませんけど。」
・・・転んで自転車に傷つけないでくれよ・・・。
・・・
・・
・
予想的中・・・
けがはしてない様子でよかった。
自転車も無事だ。
はい、続きます。