フラグ
「〈鑑定〉は大抵の奴が持ってるからいいんだが、問題は〈身体強化〉の方だな。現状全プレイヤー必須だろ」
「ですね。私も欲しいですよ」
「二人はこの町の本屋にはいかなかったの?私が来るまでに多少時間がかかってたと思うけど」
いくら空を飛んでいたとはいえ、フィールドのど真ん中から町に来るまでには結構な時間がかかった。恐らく30分くらいかかったのではないだろうか。だのに二人が何も試していないのは謎だ。私が飛べるのだって知らないだろうし、時間がかかるとは思ったはずだ。ちゃんとビッグ綿ウサギを周回していたとも伝えているし。
「それがな、俺たちも本屋に行ってスキルを覚えようとしたんだ。だが、そもそも本屋が見つからなかった。ルピナスはどうやって本屋を見つけたんだ?」
「え?普通にNPCに聞いて」
「・・・それがフラグか」
ん?あ、そういう事?私がNPCに聞いたことで初めて私は本屋に行けるようになった?フラグって言ってたし多分そうだ。場所を知ることがフラグなんだ。私はNPCに教えてもらって、リーゼは私が教えたことで行けるようになった。
「普通のプレイヤーはわざわざNPCに話なんて聞かんからな。話を聞くときはギルドで依頼があるときくらいだ」
「NPCって現地民なんだし、聞いた方が速くない?」
「その発想がなかったんだ。そもそも皆、王都に行くのを最優先にしていて散策が疎かになっていたというのもあるだろうがな。そうだ、ルピナスは誰に本屋のことを教えてもらったんだ?普通にやってたら行こうと思わないだろ」
「私はキャラクリの時のAIさんに教えてもらったよ。あ、パッシブスキルは王都で買うことができるとかも言ってた」
「・・・初耳だ。もっと詳しく話を聞いておくべきだったな。どうでもいい存在としか思ってなかったのがすべての原因か」
言い方・・・
「まぁいい。最後に俺個人の好奇心を満たすために聞きたいんだが、その角と羽はどうやって手に入れたんだ?」
これか。う~ん、言ってもいいのかな。固有属性を使ってるから、私以外は知っても意味がないと思うけど。・・・まぁいいか。お金貰えるし、知られたところで私は特に影響ないし。
「これは私の固有属性を使ったものだから、知っても意味ないと思う。それでもいい?」
「かまわん。俺が知りたいだけだからな。ちゃんと金は払うが」
ならいいや。これはね~私の固有属性の『収穫』を使って・・・
「うん、わかった。もういいありがとう」
「え、そう?」
「ルピナスさん、すごいです!」
いつのまにか結構な時間話してたみたいで、なんか疲れた顔のアカツキと楽しそうな顔のマジーニアさんが印象的だった。
あ、お金は3桁万円ギリ行かないくらいもらえました。ほくほく。
少しでも面白いと持っていただけましたら、下にある☆☆☆☆☆から作品の応援の方をお願いします。
正直に感じた評価で構いません。
新作を書いています。私の作品に興味を持っていただけましたら読んでいただけると幸いです。
https://ncode.syosetu.com/n1224kx/




