キャラ作り4
「ただ、明確な弱点もある。弱点というかランダムの弊害というか・・・口がなかったり人語を介せない種族の場合、詠唱ができないため魔法が使えない。進化して人語を介せるようになればいいが、それまでは相当の苦行を強いられるだろう」
そっか、スライムとかだと口がないから魔法が使えないのか。というか世界観的にもどうなんだろう。町中にスライムがいたら駆除されない?
「質問。町中にスライム姿でいたらどうなる?」
「その街の衛兵や冒険者に倒されるだろうな。敵ではないことを意思表示できたら大丈夫だろうが、それでも信じないものもいるだろう。これですべてだ。どの種族にする?」
うん、一択だね。属性で外れ引いたんだから別のところで当たり引かなきゃ。ということで
「人外でお願い」
「本当にいいんだな?やり直すことはできんぞ?」
「だいじょぶ。まかして」
「・・・ではこちらのガチャを回せ」
頼むぞ私の右手。神様仏様ガチャ様。どうか当たりをくださいませ。南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。と出て来たのは・・・また白。大丈夫、レアとかないって知ったから私の心臓はまだ耐えてる。
震えながらカプセルを開ける。丁寧にやろう丁寧に。こういうところを神様は見てる。中に入っていたのは・・・精霊のニンフ。反応に困る、知らない。へるぷ。
「む、精霊のニンフか。よかったな、人型で魔法に適性がある。そなたにあっているだろう」
「ほんと?やった。運が回ってきた」
精霊のニンフ、あとで調べよう。AIさんの反応的に私にあってることも間違いない。固有属性の運がこっちに回ってきた。爆勝ちだ。高笑いしておこう。
「あははははっはははははははははごほごほっ」
「何をしているんだ・・・?まぁいい、この鏡にそなたの姿が映る。納得できたら降りるといい」
そういわれたので、鏡の中の私を見る。腰まで届く銀色の長い髪に碧眼。ここはリアルと変わらない。身長も一緒。そもそもいじれるようなものでもないしね。色もいじらなくていい。私はこの色、結構気に入ってる。
種族によって追加された部位も見た感じないっぽい。精霊って出てたし、人とあんまり変わらないんだろう。うん、このまんまでいいね。
「うん、だいじょぶ。行ってくるね。いろいろ聞いてごめんね。」
「かまわない。我らはプレイヤーのために存在しているからな。ルピナス。あなたの旅がよいものであることを願っている」
その言葉とともに、私は落ちた。紐なしバンジーは聞いてないって。