キャラ作り3
「?種族なんてあったんだ」
「知らなかったのか?」
全然記憶にない。固有の属性に惹かれてこのゲーム買ったから、他のことはそんなに気にしてなかった。新鮮な気持ちで楽しみたくて情報も一部シャットアウトしてたし。
「まぁいい、種族の話だ。種族は5種類ある。1つ目は人間。すべてのステータスが平均でバランスがいい。特にこだわりがないならこれだろうな」
ふむ、万能ってことだな。言い換えれば器用貧乏。特徴がないから別の種族の特化型には勝てないみたいな。
「2つ目は森人。エルフといったほうがわかりやすいだろう。魔法に適性が強く知力が上がりやすい反面、筋力が上がらない。魔法を主軸にするならこれだ」
これは魔法特化型だね。私はこれにしようかな。すでに魔法に特化したようなスキル構成してるし。あ、でも一応他も聞いておこう。
「3つ目は獣人。エルフと真反対の筋力特化だ。HPと俊敏も比較的上がりやすく、近接武器を持って前線に立つのがおすすめだな。ただ魔法はあまり得意ではない。使えないわけではないから、そこは工夫の見せ所だろう。そなた向きではないだろうな」
これは近接特化だね。私と絶望的に相性が悪い。AIさんも私向きじゃないって言ってるし、これはなし。
「4つ目は小人だ。ハーフリングのほうが通りがいいか?体が小さく器用なのが特徴だ。錬金術や調合、料理などの生産がしたいならこの種族だろう。戦闘は難しいだろうな。武器を持つなら専用のものを作らなければならない。とはいえ魔法は使える。戦うなら魔法だろう」
はい関係なし。魔法で戦うならエルフでいいし、生産は基本しない予定。視界が普段より低いのは新鮮で楽しいかもしれないけど、私はそもそも普段から低い。150cmしかないから。
「最後は色物枠だな。人外だ。スライムやウルフ、ゾンビから吸血鬼まである。ステータスは種族によって完全ランダムだ。当然種族自体もランダムとなる。」
うわ、完全ランダム要素の色物じゃん。でも楽しそう。ちょっと気になるな?『収穫』属性なんていう戦えなさそうなの引いた時点でちょっと萎えてるんだから、ここで当たり引いてモチベーションを取り戻したい。
「もう少し詳しく」
「気になるのか?そうだな、詳しくか・・・。先ほども言った通り、種族によって上がるステータスや特徴が違う。例えばスライムなら俊敏は上がりにくいが、水分ゲージがないから脱水状態にならない。しかしウルフだと、俊敏と筋力が上がりやすいが空腹ゲージも水分ゲージもある。飢餓と脱水に注意しなければならない。あとは・・・そうだ。大事なことを忘れていた」
む、大事なこと?あ、わかったかも。スライムにはキングがいるものだし、ウルフは頭が3つに増えるべきだ。
「人外種は一定のレベルや条件を満たすと進化することができる。蜘蛛がアラクネになったり、スライムがキングスライムになったりだな。進化することでステータスの伸びも変わるし、スキルも増える。人外種の最大の特徴といえるだろう」