異常発生?
「ふん」
「ルピナス・・・もう許してください・・・」
私があの後追加の火吹きトカゲと戦っているときもリーゼは笑ってたので、腹いせに一発ギャグを無茶ぶりしてやった。そしたら「火属性の悪夢、ナイトメラ」と、面白いのかくだらないのか微妙なとこが来たので笑うこともいじることもできず、その様子を見てまた笑われた。なので現在腹いせに無視している。
「ここはアル・ペインスツ・シーツです。異人の方ですね。この町はあなた方を歓迎します。」
「ありがとう」
「それと申し訳ありませんが、情報提供にご協力ください。ここ着くまでに火吹きトカゲはどのくらい見受けられましたか?」
門の前にいた騎士に声をかけて街に入ろうとすると、よくわからないことを聞かれた。どのくらい見たっけ。倒したのが13匹で見たのは・・・その3倍くらい?
「大体40匹くらい。だよね?」
「そうですね。それほど詳しく見れたわけじゃありませんが、見つけたのは大体そのくらいかと」
「そうですか、ありがとうございます。近頃、トカゲ種が異常発生してまして。何かが起こるかもしれないということで、現在調査中なんです。お二方も何か異常を感じれば報告をお願いします」
「「わかりました」」
う~む穏やかじゃない。一応気を付けておこう。しばらくはこの周辺で活動するだろうし、これがイベントにつながって参加し損ねたらもったいない。
あ、リーゼは何か知らないかな。リーゼのほうが私より長くこのゲームをプレイしているだろうし。
「リーゼ、何か心当たりある?」
「いえ、初めて聞きました。異常発生した火吹きトカゲの大討伐イベントでも始まるんですかね?一応知り合いに連絡しときます」
「うん」
リーゼの知り合いなら多分上位勢だろうし安心だ。私はイベントに備えて自己強化かな。後で町の周辺を探索しておこう。まずは転移門の解放だね。ギルドに行かなきゃ。
「転移門の解放をお願いします」
「はい、カードをこちらにおいてください・・・はい、完了しました。近頃トカゲ種が大量発生しています。お気を付けください」
ギルドでもトカゲについて言われたな。そんなに異常なのか。まぁ考えてみれば、第1の町からビッグ綿ウサギまでに倒した綿ウサギは5匹くらいで、そこからこの町までにあった火吹きトカゲは13匹で約2倍って考えたら多い、のかも。
「きゃっ」
「あうっ、ごめんなさい急いでて!大丈夫です・・・か・・・」
びっくりした。ギルドから出た瞬間後ろからきたプレイヤーの人に突撃された。謝っている当たりわざとじゃないんだろうけど、気を付けてほしい。私の体格だと誰にぶつかられても致命傷になりかねない。悲しいことに。
「二人とも大丈夫ですか?・・・あれ、マジーニアさ「ああっ神様!お会いしたかったです!!」え?」
うん、マジーニアさんとリーゼが知り合いなのはなんとなくわかった。けどなんでそのマジーニアさんは私の手を握って神様と呼んでいるのかな?




