視聴者への説明2
「あの、私も究極魔法って初めて聞きました」
え、そうなの?最前線って言ってたから知ってるのかと思ってた。あ、でもリーゼ、私の魔法創りは強味って言ってたな。
だとしたらもしかして、究極魔法をプレイヤーで使えるのは私だけ?・・・なんか説明したくなくなったな。するけどさ。でもなんて説明したらいいんだろ。
「究極魔法は・・・私もなんて説明したらいいのかわかんない。ただ、私がこれを行使したときはMPを13,000くらい使ったよ」
「13,000!?」
〔13,000!?〕
〔桁が違って草〕
〔最前線でもMP最大500くらいだぞ。どんだけルピナスさんはMPあるんだ〕
「私も最大MPはそのくらいだよ。足りない分は唱えながらポーションを飲んで補ってる」
あの時がすでに懐かしいな。ポーションを買うのに売った雨乞龍の鈴生り龍鱗がなかったら今でもコンク・スライム倒せてなかったと思うし、あれは必要な時間だった。
〔え、詠唱中もポーション飲めるの?〕
〔確かにハティと戦ってるとき飲んでた気がする〕
〔待ってまだ初心者装備だよな。なんでMP500もあるんだ〕
「MPのことは個人情報だから答えられないかな。他にも一つくらいなら答えてあげられるよ。早い人順ね」
〔まじか〕
〔今何歳ですか。彼氏いますか〕
〔ハティの言ってた精霊って何?〕
〔魔法創るときの一番美しくなるようにってどういう事?美しいとかなくない?〕
よりによってそれか。これなら下の精霊って何?について答えたかった。正直私も知らないけど。恩恵も感じたことないし、これなら人間でも変わらなかった気がする。
「答えたくないけど・・・一番上の質問に答えるよ」
〔あーあ〕
〔よりによって〕
〔すまん。どうしても知りたいんや〕
「私は20歳だね。成人してるよ。彼氏はいないし、いたこともない」
「え、成人してるんですか!?」
なんでそんな今日一番の衝撃みたいな顔で驚いてるのリーゼは。私言ったよね?・・・言ってないわ。
「はい、説明はこれで終わり。リーゼ」
「あっ、はい。そういうわけで皆さん、今日は終わります」
はい終わり。これでリーゼが炎上する可能性は減ったでしょ。
「今日はこれで終わって、明日また鍛冶屋に集合しよう。それで装備を作ってもらう」
「その、いいんでしょうか。ハティの尻尾を切り落としたのはほとんどルピナスです」
「ハティは私とリーゼを意識してたから大丈夫だよ。それじゃ、また明日。お昼からでいい?」
「大丈夫です。・・・それでは、また明日」




