圧倒的な強者
【月を喰らうもの】ハティ レベル:EX
スキル〈遠吠え〉〈統率〉〈格上殺し〉〈格下殺し〉〈逆襲〉〈追駆〉〈適応〉〈俊足〉〈闇霧〉〈鑑定〉〈威圧・大〉〈超回復〉〈超再生〉〈身体強化〉〈限界突破〉〈小型化〉〈巨大化〉
〈HP最大値増強・大〉レベル:30〈MP最大値増強・大〉レベル:30〈筋力強化・大〉レベル:30〈俊敏強化・大〉レベル:30〈器用強化・大〉レベル:30〈耐久強化・大〉レベル:30〈知力強化・大〉レベル:30〈精神力強化・大〉レベル:30〈物理耐性・大〉レベル:30
「「は?」」
姿の見えたフォレストウルフのボスと思われるやつを鑑定した結果がこれ。思わずリーゼと二人そろって気の抜けた声を出してしまった。
まさかこんな化け物が出てくるとは思ってなかった。だって始まりの町の近くだよ?さすがに無理。これに勝つのは無理。
そもそもサイズ感から違いすぎる。違いすぎて謎の寒気すら感じる。
コンク・スライムの倍くらいあるんじゃないだろうか。よくさっきは躱せたものだ。次は厳しいかもしれない。
まぁ、ただで負けてやる気もないけど。絶対私の装備にしてやる。
「『土よ、縄を模り敵の四肢を拘束せよ』!『燃え盛る炎よ、矢を模り敵を貫け』!リーゼ!少し前張って!」
「え、は、はい!」
置き土産に四肢を拘束したが一瞬で破壊され、放った火属性魔法もよけられた。でも、よけたってことは魔法自体は効くはずだ。
でも、いまこいつに大ダメージを与えられそうな魔法はない。だからここで創る。幸いさっきリーゼがフレンドチャットに残してくれた文字がある。私の狙い通りに一瞬でも動きを止められればチャンスが生まれる。
そのためにも速く創らなければ。リーゼが最前線組とはいえ、さすがに長くは持たないはず。
「これはこっち、ここに必要なのは・・・ない。いや、さっき使った魔法の分を流用すれば・・・」
創るのは土属性の四肢を止める魔法。要するにさっき使ったやつのさらに強い版。
それに、奴の皮膚を切り裂ける風魔法。倒すのは多分無理だ。究極魔法があれば話は変わるかもしれないけど、さすがにこの短時間で作るのは無理。
「できた。リーゼ!あと・・・3分!」
「む、無茶言わないでください!やりますけど!」
「ありがと!」
同時進行で風魔法も創る。まさか仕事休み中にこんなハードな仕事みたいなことをするとは思ってなかった。
このまま、あと少し。すでにある魔法もできるだけ流用して、短時間で効果のある魔法を創る。おそらく足りないだろう威力は〈真髄〉で補える、はず。
できた。これでいいはず。後はうまく当てられるか、そして〈真髄〉でどれだけ効果を上昇できるかだ。




