〈真髄〉と初めてのパーティープレイ
「『炎よ、我が敵を燃やせ』・・・あ、ワンパン」
≪フォレストウルフの魂を収穫しました≫
≪フォレストウルフのステータスを一部収穫しました≫
≪フォレストウルフのスキル〈俊敏強化〉を収穫しました≫
新たに手に入れたスキル〈真髄〉と自動で敵の魂を収穫することができる【魂の収穫者】状態の検証のため、少しレベルが高めのフォレストウルフを狩りに来た。とりあえず【魂の収穫者】状態は機能してる。
で、すごいのが新しく手に入れた〈真髄〉。このスキル、100人いたら99人は欲しいって言いそうなスキルの効果なんだよね。残り一人は逆張りマン。
【スキル】真髄
魔法を使う際、言葉だけでなく文字による詠唱も可能になる。また、魔法に込めるMPを自分の意思で調節することができるようになる。減らせば減らすほど魔法の効果は弱くなり、増やせば増やすほど効果は強くなる。下限は存在しないが、上限は存在する。
なんとMPを調節して威力の調節が可能になった。これ上限のほうがやばいと思う。上限はあるけど、短い魔法の効果を上げることができれば質と量か両立できるようになる。もしかしたら創ってきた魔法使わなくても、フォレストウルフのボスを倒せるかも。もったいないけど。
もう時間なのでリーゼとの待ち合わせ場所に行く。リーゼは・・・いた。誰かと話してる?周りに誰もいないけど。待ったほうがいいかな。あ、気づいた。
「・・・ふぅ。これで良し。こんばんわ、ルピナス」
「こんばんわリーゼ。もういける?」
「大丈夫ですよ。それじゃあ行きましょうか」
リーゼとパーティーを組み、一緒に並びながらフォレストウルフの森に向かう。あ、この人良い人だ。リーゼの身長は160近いと思うから私と約20㎝違うんだけど、それでも隣で歩けるのはリーゼが合わせてくれるからだ。
「そういえば、何を狩りに行くか聞いてませんでした。たぶんフォレストウルフだと思ったんですけどますか?」
「あってるよ。そのリーダーみたいなのを狩りに行く。」
「ならよかったです。相手が4足なら動きはほとんど決まってるので、個別に対策を練らなくても何とかなりそうです。」
あ、そうなんだ。でも確かに考えてみれば、4足って現実でもできること決まってる気がするな。
「最前線にいるワイバーンは2翼2足なんですが、飛べる分できることが多いです。翼を使って攻撃してくる個体もいます。でもフォレストウルフみたいな4足なら、せいぜい嚙みつきと突進くらいが限度でしょう。私は遠近両方いけるので、前でタンクします。」
「わかった。それじゃあ私が後ろで魔法を撃つね。」
初めてのパーティープレイだ。迷惑をかけないように、頑張ろう。




