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この世界には七人の魔女がいる  作者: 最中
その魔女は怠惰と呼ばれる
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プロローグ

 



 世界を創造した存在は頭を抱えていた。

 正確には頭があるのか誰も分からないのだが、その存在がそう表現すればそれが正しいのだ。


 兎にも角にも困ったことになっていた。


 はじめて創造した世界。

 ほかの存在たちに真似て創った世界はとても豊かなものだった。

 世界の創造なんて簡単だと思っていたが、わずか百年もせずに人類が争い始めた。


 何故争うのか。

 豊かな世界で争うなんて何が起きたのか。


 何も分からないまま、また百年経った。

 争いは終わらない。百年前よりもひどい状態とも言えた。


 干渉し過ぎないように軌道修正を行なったが、数日しか良くならない。人々は争うことをやめなかった。


 創造した世界が荒れていくことは見ていられなかった。

 そうして、創造した存在は大陸を七つに分けた。


 大陸が割れ、新しい文明が複数箇所で誕生していった。人々はしばらく発展させることに夢中で争いは生まれることはなかった。


 その様子に満足したのも束の間。

 各々が発明した文明で争い始めたのだ。


 いくら手を施しても争いはなくならない。

 折角創った存在たちが争い、減るのはつまらない。

 その結果より良い文明のみが残る結果になるとしても、減っていく人類を増やすことは干渉のし過ぎになるため出来ないのだ。


 さて、創ったは良いものの人類とは手がかかる。


 この数百年で創造した存在を信じるもの、信じないものが存在するようになってしまった。

 これ以上直接手を加えることは信じるものの存在を大きくさせるに違いない。

 しかし、強大な存在からの介入であることを知らしめることは大事である。


 どうしたものか。


 争う人類を見ながら考える。


 そうだ、代理人を立てれば良いのだ。


 その考えに至ったのはほんの数秒の出来事だったが、世界にとっては数十年の時が流れており、一つの文明が滅びかけていた。


 そこは争いが始まったときには膨大な力を持っていて滅ぶことはないだろうと思っていた国だった。

 何があったかと時を少し遡って詠んでみると多方面に攻撃を仕掛けた結果、ヘイトを溜めすぎ他国が一時的に同盟を組んで攻め込んできたようだ。


 これはこれで面白い。


 やはりより良い文明を築くために力なき者たちは知恵を働かせるのだ。素晴らしい! と、感動を味わいたいが、そんな暇はない。


 さてさてどうするか。


 あの国に足りないのは、慈善の心だろう。

 この国に足りないのは、節制の心だろう。

 こっちの国に足りないのは、純潔の心だろう。

 あちらの国に足りないのは、忍耐の心だろう。

 そっちの国に足りないのは、感謝の心だろう。

 ここの国に足りないのは、謙虚の心だろう。

 かの国に足りないのは、勤勉の心だろう。


 七つの国はそれぞれ劣るものを持っている。それを補い、干渉できる存在を作る必要がある。

 導くも良し。そっと寄り添い知恵を与えるも良し。創った世界が一方通行にならない均等を保つ存在を生み出せば良いのだ。


 しかし、一から生み出すのは干渉になるだろう。

 であれば、信仰という名目で与えれば良い。力を与えるついでに不死にしよう。定期的に探し与えるのはきっと干渉になるだろう。


 さてさて。そんな良いアイデアがあったとしても、簡単に良い人材が見つかるかは別問題である。


 あの国が滅ぶ前に見つけられれば御の字か。


 おや、良い勤勉の心を持った者がいるじゃないか。

 先ずはあれに試しに力を与えてみよう。


 最初に選んだ性別が女であれば、他もすべて女で探してみるか。


 さてさて。

 ここからどうなるだろうか。


 神の子とも言える存在を創った、創造し者は楽しそうに笑ったのだった。


 さぁ、世界の均衡になりなさい。


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