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天の箱庭  作者: ゆゆ
4/5

おはなしのお話

周囲に外敵はいなさそうなので狸さんと楽しくおしゃべりをしましょう、はい。



「とりあえず私の知らない情報を全て吐きなさい」


「ちょっと命令が大雑把すぎませんかね」


「まあ、確かに……」



生意気にも正論だ。

仕方ないので一つずつ聞いてみることにする。



「さっき言ってた私が生きてるうちは世界に干渉できないっていうのは?」


「言葉通りです。私は貴女にしか見えないですし言葉も交わせません。もちろん何かを動かすこともできませんので貴女からすればお話しできる背後霊みたいなものですね。

 貴女が死ぬことでこの姿で現界しますが特別な力を持ってるわけでもないのでまず間違いなく死にますね」


「それに何の意味があるの?」



疑問をそのまま口にする。



「死んだ後の出来事で貴女には特別関係はありませんが……リソースの還元ですね」


「詳しく説明しなさい」



特に知らせる必要性を感じませんがと前置きした上で狸さんが語った内容はこんなところ。

転移者はこの世界に適応させるために魂を練り直されて創られた魔法生物である。

転移者には元の世界の神様から奪った力が分配されて埋め込まれている。

転移者がこの世界のマナを取り込む(レベルアップする)事で神様の力をこの世界に取り込むことのできる形に変換しているとの事だ。その変換された力をスキルポイントとして転移者に好きに使わせてくれるのはこの世界の神様のサービスだと語った。

なお転移者を介さなくても力の変換は出来るらしく、私が死んだときには残りを狸さんが宿した状態で現界し、変換しきるまで食物連鎖によって受け継がれてくそうな。

非常に宜しくない新情報や色々聞きたいことが増えたけど先ずは



「その知識は何処から?」


「貴女との会話の最中に頭の中に叩き込まれました」


「は?」



意味が解らないと聞き返すと、10万人同時鑑賞中の神様からの疑問への回答として与えられた知識という事らしい。半分この世界の一部となった転移者へ直接流し込むと加減を間違えて弾け飛んだり発狂する恐れがあるための措置だとのこと。あと直接干渉すると思考が視えてしまい娯楽鑑賞としての価値が下がる、こちらが本命の理由か。真偽の検証はもちろん必要だけど仮回答が得られるなら活用しない手はないよね?



「私も神様の力を集めたらその分強くなれるの?」


「転移者はご自分の配分以上は容量不足で取り込むことは出来ません」


「転移者は魔法生物って事だけどステータスにある種族は?」


「あくまでその形と能力を模擬しているだけとお考え下さい」


「この近くにある言葉が交わせる生物がいる集落の位置とその集落の特徴は?」


「それは私からはお答えできません」



色々聞いてみたけどシステム面での疑問はだいたい答えてくれるけど世界情勢や地理歴史なんかは教えてくれないみたい。相変わらずこの世界の知識はPVで見たものが全てとなっている。ここから先は君の目で確かめてくれ!的なレトロゲームの時代にあったという発売直後の攻略本かよ、と心の中でツッコミを入れてしまった。この世界の神様は冒険活劇がお好みなのかな?私は慎重派なので他の誰かがきっといい冒険を魅せてくれるでしょう。

あと狸さんとの会話限定で念話的なものが出来るらしく言葉を音にする必要はないとのこと。この場には思考を読める神樹様(仮)しかいないから気にしなくてもいいけど傍から見ると独り言のヤバいやつだしね、うん。

そして私の思考を把握してるにも拘らず何も言わない神樹様(仮)はたぶんそういう存在なんだろうなーっていう憶測は幾つか出来るけど何が敵対スイッチか分からない以上余計な詮索はしませんよ、ええ。


とりあえず仮拠点を手に入れて情報整理はある程度終わった。

結構な時間が経ってると思うけどお腹は全く空かないしノドの渇きもない。狸さんの話だと睡眠の必要もない、というか機能がないらしいけどそれも含めて時間経過でわかる事は置いておこう。


状況に少し余裕が出来たので新しいVRゲームを始めたときに必ずやる慣らしを行う。しばらくは接近戦主体になりそうなので意識と動作の差異は可能な限り減らしておきたいしね。

素手から始めて武器符で剣、槍、斧、槌などのよくある武器の素振りを順番に行う。PvP用にVR道場に通って良かったと今日ほど強く思った事はない。決まった型を行うのは自分がどのくらい身体制御出来てるかの認識に大いに役立つ。

次いで大鎌、トンファー、三節棍などと過去に趣味に走って使ってた武器も試す。カッコよさや雰囲気で使ってた獲物だけど色物と相対した事がない相手には結構嵌ることもあるのでなかなか馬鹿には出来ないのだよ?もちろんホントに強い人には全く通用せずに負けたけどね!あの人達の反射神経とかマジありえないチートだよチート。

普通に戦って勝てない相手への対応策も早急に手に入れたい。具体的には自分で設定した種族スキルを早く覚えたい。普通のスキルと違って所謂必殺技となっていて、ちょっとズルして申請したら許可が出て通った格上にも通用すると言っても過言でない性能になってると思う。連発は出来ないけどね。でもあのくらいの小技はゲーマーなら初見で見つけそうだし転移者とはやっぱり相対したくないですね、うん。

小技はいまの所持スキルでいくつか考えてるけどそれとは別に逃走用の手段もやっぱり欲しいかな。



日が落ちて夜と呼んで差し支えない暗さになってきたと思うんだけどやっぱり空腹は感じないしあと普通に見える。スキルとして暗視も存在してたけど種族特性として夜も見えるみたいで別物なのかな?便利ではあるけど目が良ければ光で潰れたり、鼻が良ければ刺激臭に耐えられなかったり気を付けないといけない事が増えるから考え物だよね。

今日はこのままここで体の慣らしと神樹様(仮)で治癒術の経験値稼ぎをして明日から周囲の探索を進めることにしましょう。そんな折に……



「情報交換イベントのお知らせです」



狸さんがゲームみたいなことを言い出しました。

唐突な黒歴史の更新。気が向けばそのうち続く…かなぁ?

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