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クレーマーとリケジョ

普通にアップロード忘れてました。読んでくれてる人許してください!

 いつもと変わらないカフェに働く店員とくつろぐ客……。

しかしそんな平和な時間が終わりを告げようとしていた。

「おいこら!!」

レジから店内に響く荒々しい声。

見るとそこには大柄な男とエミが立っていた。

エミはレジのカウンターを蹴られて怯えている。

「ひいぃいいいいいい、ごめんなさいぃ!」

「なんでカツ丼すら置いてねえんだよ!」

「だってここカフェです!!」

「るせえ!!」

「はいいいぃ!」

日本では過剰なサービスを求めるクレーマーが多いがこれはなかなか斬新なクレーマーである。

「昼休み終わるだろうが!なんか出せよ。」

「カ……カ……coffee?」

「発音良くしてんじゃねえよおお!」

クレーマーの怒りは燃えさかる一方である。

「とりあえず!おっおっ!おかけくださいまし!!」

「わかりました。」

「えぇ……。」



 エミは厨房で必死に冷蔵庫を漁っていた。

「あぁ、どうしよう。ってかヤンさんさっきまでいたのにどこに行ったの……。」

完全にパニックに陥ったエミ

「とにかく今はなにかお腹に入るものを作らなきゃ。」

なにやら色々と入っている冷蔵庫。

「ピーマンに豚肉……ローション。なんでこんなの入ってんのよ!」

「これならチンジャオロースとか作れるかも」



 「おまたせしましゅた!」

緊張のあまり噛むエミ。

クレーマーは机に置かれたチンジャオロースとどこからかエミがダッシュで買ってきた白米とビールが置いてあった。

「ビール……仕事中何だけどなあ。まっ、一本ぐらいいっか!」

そう言うと早速料理に手をかけるクレーマー。

「お!なかなか美味いな!チンジャオロースなのにキノコが入っているのか。」

エミはニコッと笑って

「はい!それはうちの店で育ててるキノコなんです。新鮮です。」

と、ヒトヨタケを食べるクレーマーを見て言った。

そしてクレーマーがビールを一気に飲む。

エミはヒトヨタケを食べたクレーマーを見て緊張が和らいだのかその様子を和やかに見ていた。



 「ありがとう御座いました!!」

クレーマーが満足して帰って行くとヤンが地下室から出てきた。

「あ!どこ行ってたんですか!」

「え、倉庫の整理してるって言ったじゃん。」

「聞いてないよ!めちゃくちゃガタイの良いクレーマーが来たらどうすんだよ!」

ヤンはまた始まったと笑う。

「ははは、大袈裟な。」

「大袈裟じゃねえよ!さっきまでいたんだよ!。」

泣きそうになりながらヤンを叩く。

「本当にいたの?それはごめんね、今度来たら頼っていいからね。」

「でもねでもね!ソイツにヒトヨタケとビール食わせてやったの。」

エミが凄く嬉しそうに笑う。

「へえ、ヒトヨタケ?って聞かないキノコだね。」

「うん、あのね、毒は無いけど食べるとね、酷く悪酔いするの!ざまあないよね!今頃仕事なんか手のつかないぐらい酔ってるよ!だって立てなくなるぐらいだもん!」

めちゃくちゃ嬉しいそうに話すエミにヤンは怖気づいた。

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