~プロローグ2~
プロローグ第2段です。
新入生の中に3年生の"化け物"を超える"怪物"がいた......。
俺、柊亮は入学試験で満点だった。他に31人もいる満点者。その中でたった1人、俺だけが特待生として選出された。理由は小学校での学業が非常に優秀だった、ということらしい。小学校は家に近い普通の小学校で成績は×○◎の三段階評価だった。俺はオール◎。もちろん嬉しくないわけではない。ただ、満足はできていない。俺はこのつまらない世界でただ淡々と生き続けているだけ。熱中していることはない。ただ毎日勉強をして...寝るだけ。知り合いなどいないこの学校で俺はなにをすればいいんだろうか。最近は体を動かしていない。体育はなるべくやりたくない。苦手なわけじゃない。昔は好きだった。でも...今は1日2回は必ずある体育の授業が嫌いだ。あの日から何事にも無気力だ。あの日から目的を見つけるために勉強をした。成績は格段にあがったし、テストは満点しかとれなくなった。そんな俺をみんなはこう呼んだ "無口な勉強狂いのガリ勉野郎" それは俺と仲良かったグループのリーダーが言いはじめた。ふざけ半分だったのだろう。だがそれはクラスだけでなく学年までに定着してしまった。そんな小学校から逃げるように中学校は遠くの有名な中学校を受験した。俺は逃げることしかできなかった。
俺は特別進学クラスのAクラスだ。この学校は学力と成績の順位でA~Gまでクラスがわけられている。Aは特別進学クラスで、成績と学力が高い人だけがはいれる。宿題の量は圧倒的だが、他のクラスよりも早く学活が終了する。B~Fの5クラスはどのクラスも平均点が等しくなるようにわけられている。Gは特別補習クラスで他より学力が劣る者達が集められている。個別授業が多く、個人の進行度を管理しており宿題は個人毎に作成されており、授業は進行度が近い人と一緒に受ける。
このシステムは多方面から支持を受けているが、人件費や人手の問題により、普及はされていない。入学費用や学費は私立中学校にしても高いほうだが、食堂や購買、自動販売機などの食品関連のものや、サッカーコート10面分という、広大なグラウンドや最新のパソコン、個室の寮、トレーニングルーム、100人はいっても余裕のある大きな部室、遠征用のバス、医務室には医師や薬剤師、歯科衛生士がいて、運動などの学校生活に支障がでないように徹底した健康管理、安全管理が行われている。
俺はこんなに豪華な施設には一切興味がなかった。興味があったのはスポーツテストのバレーボールを見ていた時だ。同じAクラスの豪徳寺興毅は、先輩のブロックにあたって真下へ吸い込んだボールを素早い動きで床に落ちる寸前に見事に拾ってみせたのだ。しかも、ボールは見事にセッターの頭上へと返っていた。。誰かが言った、あいつは"怪物"だと。誰もが見失い、仮に見えていても反応できないいうなボール。それをきれいにセッターに返す腕前。小学校の頃からリベロをやっていたらしい。元日本代表でリベロを努めたというコーチの神木良輔も立ち上がって拍手していた。しかし、それだけの実力を持ちながらもバレーボール部に入部しなかったという。3年生や監督からくる勧誘をすべて断っているその姿は、少し憎らしい。あの才能を持っていながら断わるなんて。体験入部でわざわざ才能を見せつけなくても...そう俺は思った。
だけど、あいつがいたから俺は熱くなれた。あいつのくれた、俺達の青春の1ページをここに刻む。熱い青春を思い出し、これからも忘れないために。それがあいつにとっても幸せなことだと思うから。
つぎこそ内容にいくので、つぎもみてね!!感動する長編モノにしますので!!~プロローグ~もよろしくね!!!
※事情により次の投稿日は未定とさせていただきます。