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誰よりも早く階段を上り僕は君に逢う  作者: T-99
三本の柱:青~未来編
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 強く握りしめられた手が温もりを伝えてくれる。

 空を遊覧しているドラゴンを見つめていたココロが、姉を見上げた。

「あれが京也。わたしの好きな人」

「お姉ちゃんの好きな人?」

 姉がキュービックホールに立つ男を見つめていた。

 ココロは姉から発せられる不思議な匂いに戸惑った。

「ボクより好き?」

「ココロに対する好きとは違う好きなの」

 ココロは、姉の言うことが理解できなかった。

 好きに種類があるのだろうか。

「ココロ、お願いがある」

「なに」

「わたしがいなくなったら、あの人を守ってあげて」

「いやだ。一緒にいる」

 ココロはおかしなことばかり言ってくる姉に反発した。

「見て、ココロ」

 京也のそばに女が近づいてくる。

「お姉ちゃん??」

 遠目でもわかる。

 一番だいすきな姉を、ココロが見間違えるはずがない。

「そう」

 ココロは、ふたりを素早く見比べた。

「どういうこと」

 ココロは繋いだ手を振りほどく。

「あれは未来の私。選択を間違えたわたし。そしてあなたの姉」

「???」

 ふたりは同じ。でも同じじゃない。

 ココロは混乱していた。

「確かめてくる」

 歩きだすココロを姉が、力いっぱい抱きしめた。

「鍵はあなたハート(ココロ)。ジョーカーに気をつけて」

 匂いは違う。でもふたりは同じ。

 ハートは混乱していた。

 京也の背後から手を回すダイヤが見える。

 不安になったハートが、姫野を振り切りダイヤの基に駆け寄った。


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