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season16-2 襲撃1

「ふぅ」


 一人になると拓也はため息をついた。


「うまいこと巻いたと思ってるのか?」


 その声に拓也は驚いた。後ろを見ると、船に残っているはずのレンが立っていたのだ。


「レン? なんでここに」


「お前を死なせないためさ。お前、自爆するつもりだっただろう」


 その言葉に拓也は驚いた。


「レプタリアンを殲滅させるのが目的じゃない。それは分かっていてもそうするしかこの宇宙を救う方法はない。だけど、それは本当意味での勝利にはならない。だから自分の命も共に消して宇宙を守ろうとしたんだろう。付き合いが長いし、共に死線をくぐってきたから、お前の考えそうなことは分かるさ」


「レンには全てお見通しか。その通りさ」


「だけど、俺は意地でもお前を死なせはしないぞ。みんなで一緒に地球に帰るんだろ?」


 気がつくと目の前には巨大な宇宙船が見えてきていた。レプタリアンの母船だ。レプタリアンたちも拓也達の存在に気がつき、船を攻撃してきた。レーザー光線のようなものを何本も放ってきたのだ。だが、拓也達ののる航空機はかなりのスピードを持っていたため、それをことごとくかわし、母船へと近づいていった。


「見ろ! あそこが入り口だ」


 レンが指差す先には敵の母船から出てくる無数の敵の航空機。そして、その場所こそが内部へと侵入できる唯一の場所。拓也は操縦桿を握り、入り口へと船を進めた。敵の攻撃は一向に止むことはない。


 だが、覚悟を決めた拓也の腕は拓也が持つ操縦技術を高め、見事に敵の母船の内部への進入に成功した。


 だが、内部に入ってからも敵の航空機は拓也達の船目掛けて攻撃を仕掛けてくる。拓也達は入り組んだ敵の船の内部を航行しながら、攻撃をかわし、さらに内部へと迫っていった。


「あ、あれは何だ?」

 

 拓也がある物体に気がついた。


 それは、母船の中にあり、とても巨大でまるで心臓のような感じで鼓動を持っていた。誰が見てもあきらか、それはこの船の中枢であり、すべての情報が詰まったメインコンピューター。レプタリアン達の科学の結晶である。


「拓也、あれを破壊するぞ。俺に作戦がある。お前は、イヴを探し出せ」


 そう言うと、レンは近くの場所に降ろすように拓也に指示をした。


「レン、気をつけて、必ず迎えにくるから……」


「ああ、イヴのことは頼んだぞ」


 そういうと、拓也は再び飛び、イヴを探しに行った。


 レンの手には、拓也が預かっていたはずの移送装置が握られていた。


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