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season14-5 火星へ

 船内には、いくつか窓がある。レトの話だと地球で言うマジックミラーのようなもので、外からは船内は見えないが中からは外が見える仕組みらしい。拓也がその窓から外を見ていると赤い星が目に入ってきた。


 それは、宇宙空間に浮かぶ一個の惑星、火星――。


「火星だ!」


 拓也の声に美奈とレンは反応して外を見る。


 美奈もレンも始めてみる火星に感動にも似た感情を抱いていた。実際には写真で見るよりも赤さは感じられないが赤い星だということも頷けるその表層の色は感動を与えるには十分だった。


「感動するのもいいが、これからが大変ですよ。まず、奴らに見つからないように火星にある私達のアジトまで行かなければならない」


 レトの言葉に拓也達の顔は引き締まる。


「一応、彼らの観察データーを分析して、ちょうど死角となる時間帯に火星に突入できるはずですが、奴らの観察パターンはすぐに変わるのであまりあてにはなりません。もし変わっていたのなら奴らに見つかることになる」


「ちょっと待てよ。それってかなり無謀な賭けなんじゃないか?」


「もともと私達は無謀な戦いをしています。奴らのほうが科学力は上ですから。ここではっきり言っておきます。私の目的はアダムあなたをアジトへと連れて行きそこで待機しているはずであるイヴにあってもらいます」


 イヴ……その言葉に美奈が反応した。


「ちょっと、待って。イヴって。じゃあ、やっぱり……」


 


 その時、船内に警報装置が鳴り響く。


「なんだ?」


『敵船探知! 敵船探知!』


 船内に警報装置による音声が鳴り響く。


「敵船? まさか!?」


 レトがなにやら船内の装置をいろいろ触っている。すると目の前のモニターにレーダーのようなものが映し出された。そこには中央にある点とそのすぐ後ろにも点が映し出されていた。


「しまった! つけられていた!」


 拓也はすぐに船体の後ろに回り船内の窓から外を見た。そこには黒く宇宙空間に溶け込むようにして一定の距離を保っている巨大な宇宙船があった。


「アダム! いますぐ航空機に乗り込んでください。奴らはもう攻撃体勢を整えています」


 その声に拓也達はレトや美奈やレンと共に航空機へと急いで乗り込んだ。


「くそっ! まさかつけられてたなんて」


 黒い宇宙船の先端になにか光のようなものが収束していく。それを中にいた拓也達は察知していた。それは耳にキーンと響くような怪音を上げていたからだ。


「なんだ? この音は? 耳に」


「奴らの主砲です。すぐに脱出しないとこの船はまもなく破壊される」


 一点に収束された光はそれこそまさに光速のスピードで拓也達のいる大型宇宙船目掛けて飛んできた。そして拓也達のいた宇宙船は粉々に破壊された。


season14はこれにて終了です。もう少しで終わりです。次回もよろしくおねがいします。

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