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season14-1 大気

 窓から見えるのは地球の地表とは遥かにかけ離れた白い地表だった。拓也達は窓からその景色を見ていた。


「無事にたどり着いたな」


 ベルリクトのその言葉に拓也達も無事に月へとたどり着いたことを実感した。


 美奈はひたすら窓から外を眺めている。


「美奈さん、どうしたの?」


「うん、前にわたし達が見たDVDの光景とそっくりだなって思って」


 美奈は昔見たレンが極秘の軍事施設から盗みだしたアポロの真実の映像が映っているDVDのことを思いだしていた。今思えばそれが全ての始まりだった。そのDVDをきっかけにレンと出会い、謎を追い求めるきっかけになったのだ。


「DVDって言えば、あの時アームストロング船長とかは確かメットもつけずに外へ出てたよね。それって空気があるってことかな?」


 拓也の疑問に美奈もレンもハッとした。その疑問にすかさずベルリクトは答える。  


「その通りだ。月には空気がある。いや、正確には大気があると言ったほうがいいかな」


「大気が?」


「そう。月全体を覆う地球と同じくらいの分厚い大気があるのさ。だが月に大気があることは極秘事項だ。だれにも知られるわけにはいかなかった」


「それじゃあ、あのDVDに映っていたのは?」


「もちろん真実だ。実際に自分のその眼で見て身体で感じるがいいさ。月は生物の住める星だということをね」


 そう言うとベルリクトはドアの横にあるボタンを押した。ベルリクトはもちろん拓也達もメットはつけていない。


 ボタンに反応して扉が上にゆっくりとせりあがっていく。ドアの隙間からは月の地表が見え地平線の彼方には黒い宇宙が見えてくる。ドアが完全に上がりきって月の姿が遂に完全に見えた。


 その瞬間宇宙船の内部に暖かい風と酸素の匂いが流れ込んできた。地球の環境にそっくりだと拓也は感じた。ここは月だと認識がなければ地球とまちがってもおかしくはない。それが宇宙に浮かぶ地球の衛星、月――。


「さぁ、アダム。その足で一歩を踏み出すがいい。今君達がいるのは地球外の星なのだ」


 ベルリクトのその言葉に拓也は美奈とレンの顔を一瞬見て再び外を見る。拓也の心臓は激しい鼓動を脈打っていた。そして拓也は足を上げシャトルの外へと足を踏み出す。拓也の足は月の地表へと着地した。


 それに続き美奈やレンもシャトルを降りて月の地表へと足を降ろす。


「なんか感動だね」


 拓也の言葉に美奈とレンはうなずく。


「あれ?」


 美奈が突如なにかに気がついた。


「気がついたかね? ここの重力の違いに」


「やっぱりそうなの?」


「月の重力は地球の6分の1だが、海の部分は重力が地球の1.25倍なのだ。そして総合重力は地球とほぼ同じなんだ」


 ベルリクトが月の重力について説明を始めた時、地平線の彼方から光が発せられた。拓也達はその光に驚き一斉に見る。そこには光に照らされ数人の生物が立っていた。


大変遅くなりました。いよいよユニマネもseason17にて終了となります。どうか最後まで応援のほどよろしくお願いします

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