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season11-1 真実1

 そこには、一人の青年が寝ていた。彼が寝ている場所は彼にとって居心地のいい場所だった。そこは彼のために用意された場所で彼であるからこそその場所にふさわしいとされた。


 そして、青年は目覚める。


「ここは?」


 青年はこの場所で目が覚めたのは初めてなのでこの場所がどこかは分からなかった。そして、辺りを見渡す。すると部屋の中央に一人の男が座っていた。


「おはよう、目覚めたかね。――アダム」


 部屋で寝ていたのは拓也だった。


「あなたは?」


「私は、ネレセス=リシュエルト。影の最高権力者だよ」


「影の?」


「そう。現アメリカ大統領は政治の面での最高権力者だが。私は、彼も知らないこの世界の全てを知っている影の世界の大統領だよ。君に全てを話そう。アダムよ」


「全て――」


 拓也は、その言葉に身を引き締める。


「初めてアメリカが裏で公式にUFOの存在を認めたのは1790年のことだ。まだアメリカがイギリスより独立してまもない時代の出来事で当時のことは資料でしか分からない。しかし1790年にUFOが目撃され、記録されていたことは間違いない。そして、1832年10月3日アメリカで公式に異性人の存在を認めることになる事件が起きた」


 男は椅子に座ったままで拓也のほうを見て話している。


「それは?」


「それは、異性人からのコンタクトだ」


「え?」


「彼らはこと座の方角にある地球から89光年離れた、デルタz2という星から来たと言った。そこでアメリカは驚愕の真実を聞かされたのだ」


 男の顔は、その言葉の後さらに真剣になった。


「彼らが始めて地球を発見したのはまだ地球を恐竜が支配している時だった。彼らは研究のため恐竜などの生体実験などを繰り返しこの星の生物のことを知っていった。そして、この地球の研究のため彼らの一部は自分達の星からある場所へと移住したのだ」


「ある場所?」


「それが、月だ。元々あった月を改造し彼らは自分達が住むのに最適な宇宙船を作り上げた。そして自分達の生活と地球の研究に日夜励んだ。そうしている間に、この地球には実に多くの異性人が訪れたらしい。そして現在に至るまでにこの星には52種類もの異性人が共存している」


「52種類!? そんなに」


 拓也は素直に驚いた。そんないままで考えたこともなかったことを突然言われたのだから仕方ないが。しかし、まだ拓也は半信半疑だった。


「実は君らは気が付かないだけで彼らは普通に人間の世界で生活している。52種類の異性人のうち48種類は地球人に非常に良く似ている。見た目での判別はよほど気を使い、彼らの身体的特徴を知っていなければ不可能だろう。現在地球の人口の15%は異性人達だ」


「全然知らなかった」


「しかし重要なのはそこではない。なぜ彼らが正体を現さないのか。その理由こそが重要なのだ」


 その言葉に拓也は男の目を見る。男の目は、まるで悲しみを隠すようにその全てを受け入れたような目をしていた。


読んでいただきありがとうございます。season11は真実編です。今回の話はこのユニマネの核となる部分の一つです。それでは次回以降もよろしくお願いします。

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