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season7-5 消失

「……たっくん?」


 美奈がトイレに行っているわずか五分ほどの間にさっきまでそこで寝ていた拓也の姿はなくなっていた。美奈は周囲を見回したが荒らされた様子もなく、拓也に付けられていた点滴やその他の器具はそのままでまるで拓也だけがその場から消えたようだった。


 と後ろから話声が聞こえてきた。それはレンとレイラだった。


「レン!!」


 美奈が病室から突然飛び出してきたので、レンとレイラは驚いてしまった。


「な、なんだよ? どうしたんだ?」


「たっくんがいないの!」


 その言葉にレンとレイラは驚いて、急いで病室を覗いた。そこには確かに拓也の姿はなく美奈にすぐ事情を聞いた。この場にいる全員が混乱している。僅か五分。意識不明だった人間が消えるには不自然なほど短い時間だった。


「まさか……アブダクションか?」


 レンはレイラのほうを見ていった。


「分からない……、でもこんなことを出来るのは彼ら以外考えられない」


 レンは頷き、美奈のほうを見た。


「美奈、これは恐らくアブダクションだ」


「ど……どうすればいいの?」


 美奈はいつになく心配そうな表情をしている。レンはその美奈を見てすこし戸惑っているようだ。


 その時、美奈の携帯が鳴った。美奈は拓也かと思い、すぐに携帯の画面を見た。しかしそれはブラッドからだった。美奈は少し複雑な気分で携帯にでた。


『美奈! そこにみんないるか?』


「いえ、実は……」


 美奈はブラッドに拓也がいなくなったことを話した。


『……、そうか。とりあえずそこにいるみんなでFBIに来てくれ。実は資料を探しているときにあるものを見つけたんだ』


「わかったわ」


 美奈は携帯を切り、レンとレイナにブラッドからの電話の内容を説明した。レンとレイナは拓也のいた病室から離れていった。


 美奈は一番最後まで病室を見ていた。


「……たっくん」


 美奈はその一言を言い残し、病室を後にしてレン達の乗るエレベーターに向かった。


読んでいただきありがとうございます。


season7は終了です。次回からはseason8です。

よろしくお願いします

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