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season7-1 ブラックホーク

「美奈……どうだ?」


 美奈の元へと駆け寄ってきたのは、レンだった。美奈のそばにはブラッドとデイビットがいる。レン達がいるのは病院の廊下だった。


 あの時の襲撃で、全員が軽度の怪我を負った。レンは軽く頭を打っていたが、入院するほどではなく、とりあえずの処置としてガーゼを額につけている。


 美奈は、腕を軽く切ったようだが、こちらも軽度の傷で、ブラッドもデイビットも同じく身体に軽度の傷を負っているがそれほどの傷ではない。


「まだ起きないわ」


 襲撃で唯一、大怪我を負ったのは拓也だった。家の破片の下敷きになり、足を骨折し、腕も骨折していた。さらに頭を打ち意識不明の重症だった。さらに場所が場所だっただけに、無線で緊急用のヘリコプターを要請し、病院に着くまでに多少時間を費やしてしまった。


 幸い意識は失っていたが呼吸はしていたので、なんとか助かったという状態で、現在は絶対安静で意識が戻るのを待っている状態となっている。


「それでレンあなたのほうはどうだったの?」


 レンはその場を離れ、レイラと共に調べものをしていた。レイラはまだ引き続き調べているが、拓也が心配になってひとまずこっちに戻ってきたのだ。


「レイラがまだ向こうで調べているが、幾つか分かったことがある。俺達を襲ったヘリコプターのことだが、あれはUH-60 ブラックホークと呼ばれるヘリコプターに非常に近いことがわかった」


「確かに似ているな」


 そう言ったのは元海軍のパイロットで現在はFBIのブラッドだった。


「ああ、だが似てはいるが違うもののような気がする。ブラックホークは強襲用のヘリではあるが、普通の戦闘ヘリのフォルムとは違う。それは輸送も用途として兼ねているからだ。だがあのヘリのフォルムは明らかに戦闘ヘリのフォルムだった。サイドについていた機関銃はMAG……、毎分850発もの弾を発射できるものだ。これは弾から簡単に調べることが出来た。これもまたブラックホークに装備可能な武器とされている」


「それじゃあ、あの結局のとこあのヘリはなんなの?」


「分からない。ただもう一つ調べてるときに分かったことがあるんだが……」


「なんなの?」


 美奈は疑問符を浮かべている。レンはその先を言わずにすこし黙ったままだ。しかし、意を決したように口を開いた。


「UFOだ」


 美奈もその場にいたほかのものもその言葉に驚いた表情を浮かべている。


「調べているとわかったんだが、UFOは擬態できるらしい、ヘリコプターや飛行機や車にも……だが当然これは未確認、あくまで可能性としての話だがあのヘリはUFOが擬態したものだと考えることも出来る」


「擬態か……」


 その場にいた全員がその言葉に悩まされた。ほんとうに擬態できるのならば、上空を飛んでいるヘリコプターや飛行機、道路を走っている車でさえ警戒しなくてはならなくなる。


「とにかく、今は未確認の情報に惑わされても仕方がない。いまはほかに出来ることをやるしかないだろう」


 それを言ったのはデイビットだった。デイビットはそれを言うと、その場から離れるように歩き始めた。


「どこいくの?」


「CIAだ。なにか手がかりとなる資料があるかもしれない」


 その言葉にブラッドも思いついたようにデイビットの後に続いた。


「俺もFBIでなにかないか調べてくるよ! X−FILEとか!」


 そう言って笑いながらデイビットと共にエレベーターに乗って姿を消した。


「で……どうする?」


 レンが美奈に聞く。


「どうするもなにも今はたっくんの意識が戻るまでこの場から離れることなんて出来ないわ。何者かが私達……いえ、アダムの命を狙って攻撃を仕掛けたことは間違いないしね」


「……だな」


 そう言うとレンと美奈は拓也が寝ている病室へと入っていった。


読んでいただきありがとうございます。


今回からseason7です。よろしくお願いします。

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