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season0-1 番外編〜ロズウェル事件〜

この話は実際に起きたUFO事件で。UNIVERSAL MANAGERの番外編です。

1947年7月2日。その日、空は大粒の雨を降らしていた。

黒い雲には、蛇か龍のように空を這う光のスジが激しく唸り、風は怒りをぶつけるかのように激しく吹き荒れていた。

「今日の嵐は酷いな・・・、牛達は平気だろうか?」

彼は、ブレイゼルという牧場主だ。アメリカのニューメキシコ州ロズウェル市の北西約120キロほどの所に家と原野を所有していた。


原野では牛を放牧しており、家畜の生産で生計を立てていた。

その日、彼は嵐の吹き荒れる中、原野で飼っている牛達が大丈夫かと心配していた。見に行こうにも、この嵐の中では危険だと判断し家の中で心配していたのだ。空は激しい光りと轟音が唸りを上げていた。


ブレイゼルは明日、朝一で牛を見に行くことを決め床につこうとした。

その時、激しい音と共に、地面を揺らす衝撃が走った。

その衝撃に近くで本を読んでいた息子は驚いていた。

ブレイゼルは稲妻でも落ちたのではないかと牛達のことが余計に心配になっていた。そして早く嵐が止むことを願いその日は早めに眠りに付いた。




翌朝、昨日の嵐が嘘のように空は晴れ上がっていた。ブレイゼルは息子を連れて、原野へ牛達の様子を見に朝早く牧場を訪れていた。


牧場についたブレイゼルたちは驚きの表情を浮かべた。

牛が何体か血を流して倒れていたのだ。


そして地面には大小のおびただしい数の金属の破片と見られる物体が辺り一面に散らばっていた。


ブレイゼルはその破片を手に取った。それは薄い紙のような物体だった。それはとても冷たく、表面には傷1つ付いておらず、銀色の破片は不気味な光りを放っていた。

牛の何体かはその破片が刺さって血を流して絶命しているものがいるようだ。

息子もその破片を手にとり、不思議そうに眺めている。


ブレイゼルはこの物体と周囲に広がる異様な光景に不安になり、すぐに郡保安官に連絡した。


数時間後、郡保安官がやってきて、ブレイゼル達と同じように破片を手に取り、いろいろ見ていた。

「これは、きっと飛行機かなにかの破片かもしれないな」

保安官はそういうとすぐに軍へと連絡した。


保安官が軍に連絡してから一時間と経たないうちに数百人の軍人がトラックに乗り、やってきて、その辺りを立ち入り禁止にして、手早く破片を回収してその場を去っていった。


その時ブレイゼルは陸軍航空司令部に連行されてしまった。ブレイゼルは訳がわからなかったが逆らうこともできず大人しく連行されていった。


次にブレイゼルが帰ってきたのは四日後だった。

かえってきたブレイゼルに息子がすぐに駆け寄ってきて、あの日、墜落した物体のことについて聞いた。だが、ブレイゼルは息子にこう言ったのだ。

「あれは、軍が秘密裏に開発した、実験用の気球だった」




金属の破片が多数発見された場所から数キロ離れたマグデレナという場所には1人の女性が立っていた。彼女は豪雨の雨の日に激しい音を聞いたために、それがなんなのか気になり、この場所まで来ていたのだ。


彼女の名前はルーズ・ベネットと言う。中年の女性だ。

彼女の前には、直径7メートルほどの円盤型の金属の破片と、その片隅には焼け焦げた人間のような遺体が4体転がっていた。その遺体は、人間より小さく、目尻がつりあがり皮膚はオレンジ色をしていた。

ルーズ・ベネットはそれに恐怖を感じて、すぐに軍へと連絡した。


するとそこにも軍はすぐにやってきて、立ち入り禁止にして、その円盤型の金属の破片と遺体4体を素早く持ち去っていったのだ。


一説には、軍はこの遺体をライトパーソン基地へと運び込んだとされるが真相は分からない。またこの件に関して軍は、最新の材料を使った無人の気象観測気球が墜落したと発表し、それ以上のことは一切公表していない。


これが有名な世界初のUFO墜落事件・・・ロズウェル事件である。






ブレイゼルの息子はブレイゼルが連行されていた四日間の間に死んだ牛の処分をしていた。ブレイゼルの息子は牛を一体、一体隅まで引きずっていき、牛肉用にナタで分断していた。


その時牛の体内から、金属の破片を見つけた。そうそれは、あの日原野に散らばっていた銀色の破片の一部だった。牛の身体の深くまでめり込んでいたため軍に見つからずに済んだのだろう。

ブレイゼルの息子は、その破片を静かにポケットにしまうとブレイゼルにも誰にもそのことは話さず隠し持つことにした。



そして、60年もの月日が流れたのである。


ロズウェル事件はUFO事件のなかでも特別有名ではないでしょうか?



今回は番外編でしたが、少しUNIVERSAL MANAGERのストーリーと絡ませてあります。

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