表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/93

season4-8 墜落

レンは亡くなった機長と犯人をコックピットの端に寄せ、機械を見ている。

「レン、分かる?」

拓也はレンに聞く。

「いや・・・、飛行機のことはまったく分からない」

さすがのレンも飛行機のことはまったく分からないようだ。さらに通信機器は壊されていて、管制官とも通信が出来ない。


その時コックピットに計器の音が響いた。その音に反応して拓也が言う。

「なに?この音!?」

「まさか・・・」

レンが計器を見ながら言う。

その音は燃料が切れかけていることを意味する信号音だった。レンはそれに気が付いた。

「燃料が・・・もう・・・ない・・・」

「え!?」

レンのその言葉に、拓也は驚きの表情を浮かべる。


その時、飛行機の後方で爆発音が聞こえた。飛行機全体が激しく揺れる。

コックピットの画面には、主翼の後ろが赤く点滅表示されている。

「これは、まさか、エンジンが・・・?」

レンが言う。先ほど犯人を撃った時にレンの撃った弾の一発が飛行機の後方に当たった。その弾は主翼の後ろのメインエンジンを破壊していたのだ。


その瞬間、飛行機が降下し始めた。

浮力を失った機体は重力に逆らうことができず、重力のなすがまま地面へと降下を始める。機内は激しく揺れ、その降下スピードはどんどん増している。


機内では非常マスクが天井から落ちてきていた。だがその降下スピードに耐え切れずマスクを取ることは誰も出来なかった。

飛行機はどんどん加速して地面に墜落しようとしている。

拓也とレンはその加速と重力の力に立っていられなくなった。


飛行機は雲の中に入り、機械音を上げて、地面に吸い寄せられるように降下していく。それはほぼ直角にきりもみ状の落下状態だった。


飛行機は雲を突き抜け、コックピットからも地面が見えた。飛行機は空気を切り裂き唸るように音を出し、降下していく。

もう地面までほとんど、距離がない・・・下にはロサンゼルスの街並みが広がっていた。

このままでは飛行機の乗客だけでなく、ロサンゼルスに住む人達にも被害が及び大多数の死者を出すことになる。

だがレンと拓也もその落下スピードと重力に押され、動くことができない。



次の瞬間、飛行機の周りに2機の発光物体が機械音と共に現れた。

発光物体は飛行機の周りを取り囲むように、縦横無尽に回っている。

と、その瞬間、飛行機全体が金属音と共に激しい光に包まれた。


機内にいた拓也とレンもその謎の光を目撃していた。


光が2人の視界を奪い目の前が真っ白になった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ