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season4-5 行動

乗客達もそれに気が付き少しざわめきはじめた。

レンは両手を挙げながら立ち上がり、犯人達のほうに向いた。

それを見た犯人の1人が言った。

「なんだ?立つな、席に着け」

レンの表情は真剣そのものだった。今はサングラスをかけていないので、その引き締まった顔がよく分かる。

そして、レンの口がゆっくり開く。

「・・・オレも、トイレに行きたいんだ。行かせてくれ」

レンは両手を挙げながら真剣に頼んだ。

それを聞いた犯人2人は一度顔を合わせ、再びレンのほうを向いた。

「いいだろう。こっちに来い」

レンの要求を受け入れた犯人はレンを呼ぶ。

レンは静かに、歩き始め犯人達に、トイレに近づいていく。


拓也はそのレンの動きを凝視に近い形で真剣に見ていた。


レンは、トイレまで近づくと犯人の1人に背中に銃を突きつけられたため、そこで停止した。


「なんだい?なんも持ってないぜ」

レンは真剣に近い顔で言う。

それを聞いた犯人はレンに言う。

「トイレには行かせてやる。ただし俺も一緒に入る。トイレでなにをするかわからんからな。銃は突きつけたままにしておく」

それを聞いたレンは少し口の端を吊り上げながら言った。

「どうぞ・・・ご自由に」

その言葉を言い終わるとレンは静かにトイレのドアに手をかけトイレのドアを開けた。

そして犯人の1人と共に中に入っていく。そして、扉を閉める。


その時、席についていた拓也が、ポケットに忍ばせていたものを手から落とした。拓也はそれを取ろうとしたが、女性に拳銃を突きつけ、トイレの前に立っていた大柄の男がそれに気が付き拓也に言った。

「おい!動くな!なんだそれは!?」

男は、女性と共にトイレから離れ、拓也に近づいて行く。そして、犯人は拓也の落としたものを拾った。

「なんだ・・・、飴か・・・」

犯人は拓也の落としたものを確認すると、拓也に言った。

「妙な動きをしたら殺すからな」

拓也はそれを聞くと、静かに席に着いた。

その時トイレから激しい銃声が聞こえた。

拓也のそばまで来ていた犯人はその音に反応して、女性と共にトイレのほうへ急いで行く。

と突然扉が開いて、中から硝煙と共に人が出てきた。

それは、足を撃たれ血を流している犯人の1人だった。

それを見た人質を取っていた犯人は人質をその場で離し、仲間の元へと駆け寄ってきた。

「どうした!?やつは?」

犯人の1人が言う。足を撃たれた犯人は、トイレのほうを見ながら言った。

「・・・やつに・・やられた」

さっきまで人質を取っていた男はその言葉に反応してトイレを見る。

だがそこに人影はなかった。

「野郎!!どこに行きやがった!!」

その大きな声が機内に響き渡ると共に、声が聞こえた。

「上だよ!」

犯人はその声に反応して上を見た。


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