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season3-2 要求

レンの手の中に納まっている携帯電話はレンの耳元にあった。

『お前がハッカーか・・・はじめまして』

携帯の奥から聞こえてくるその声はまるで機械を通した声のように雑音が混じっている。

「クレイジー女は・・・美奈は無事か?一体なにが目的だ?」

『安心しろ、女は無事だ。いまはまだな』

「声を聞かせてくれ」

『いまはまだ駄目だ、これから言うことをお前が聞けば考えてやる』

「・・・分かった、なんだ?」

『まずは、パソコンと携帯電話を二つ新たに用意しろ、その携帯電話には盗聴器が仕掛けられている。それは壊せ。新しくそろえた携帯電話からこの電話にかけろ。』

「・・・わかった、だがそれなら少し時間がかかるぞ?」

『分かっているさ、それからそちらも分かっていると思うが、警察に知らせればどうなるか分かっているな?それに逆探知もできないようにしてある。お前達はとにかく俺達の言うとおりにしていればいい。それで女もお前達も助かる』

それを言い終わると電話は切れた。

「レン、なんて?」

拓也が心配そうに聞く。

「携帯とパソコンを新たに2つ用意しろだと、話はそれからだそうだ。とにかく美奈を取り戻すためには今は言うとおりにするしかない」

レンの額には汗がにじんでいる。いつも冷静なレンもいまの緊迫した状況に少し圧されているようだった。

「警察は・・・」

「駄目だ!!美奈が殺される!」

「だよね・・・」

拓也がいいかけた事をレンが先読みして止める。

レンが汗を手で拭い拓也に言う

「アダムお前は携帯を2つ用意してくれ、おれはパソコンを2つ買ってくる」

「わかった」

それを聞いた拓也はすぐに携帯を買いに出ようとした

「あ、ちょっとまて、携帯は海外でも使えるのにしろよ」

レンが言う。

「・・・・分かった」

自分より冷静に対処しているレンを尊敬するかのように拓也はレンの言うことを素直に聞いていた。

それを聞き終わると拓也は急いで部屋を出て行った。

後を追うようにレンも部屋を出る。


部屋には窓際で泳ぐ金魚だけが残された。

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