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記憶の断片 サブタイ面倒になってきたとか口が裂けても言えない
いつ頃の記憶だろう、今となっては名前さえも覚えてない初恋の人。
私は幼心に彼の事が好きだった。
きっと彼は優しかったのだろう。
きっと彼といると楽しかったのだろう。
今となってはたったそれだけのことさえ思い出すことも出来ない。
ただ、ひとつ思い出せること。
それは私が初めて交わしたキスの相手が彼だったっていうこと。
彼は私の事を覚えているのかな。
もうそんなことなんてとっくに忘れてしまっているのかな、私のように。