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魔像外骨格――ザクI

討論から大乱闘へ

一進一退の論戦でさ、会場の空気、最高潮に持ってかれたよ。僕が想像してた討論と全然違うじゃん。


獣の賢者、試合終了宣言したけど、僕、誰が勝ったか負けたかまだ分かんねえよ。

観客の座ってる位置で見ると、僕側にちょっと多めかな。

これって僕が優勢ってことにしていい?


「大会裁定の結果、スライム賢者がより多くの賛同を得ました!」

イエス!過程はちょっと受け入れがたいけど、勝てりゃいいよ。やっと僕、守れる……


「次に、」

え?終わりじゃねえの?


「双方の実力を試す時が来たよ!」

ちょっと待て、さっき何やってたんだよ?


「擂台生死戦、間もなく開始!」

??


「あ、スライム賢者、初参加だから説明するね。書類資料が30%で、君が27%くらい、あいつが25%。さっきの討論が70%で、君が66%くらい、あいつが64%。まあ、君が優勢だよ。」

獣の賢者、ニカッて笑った。


「んで、この生死戦が200%占めて、勝者が全部持ってくよ。」

じゃあさっきのあれ何の意味あんだよ!最初から殴り合いすりゃいいじゃんか!


「さっきの討論は文明人向けだよ。結局、事主の実力で、ちゃんと処理できるか決まるからさ。」

なんか納得いくけど、納得いかねえよ。もっと文明的な方法ねえのかよ。


「生死戦っつっても、10分だけだからさ。どっちも頑張ってね!」

獣の賢者、今回はルール説明したことに満足げだよ。

***

戦闘準備と魔像登場

文句言おうが、抗議しようが、もう遅えよ。勝手に言葉解釈して、最後自分で損しただけだ。


でもさ、前にトロル討伐戦で苦戦して行方不明になったって記憶あるし、トロルほど強くねえだろ?

意外と楽勝かもよ!


石の賢者、会場にズカズカ入ってきて、鎧っぽいもんをマスク男に渡した。


「観客の皆さん、こんばんは!僕、石の賢者だよ。僕が発明した魔像があるんだ。人が着れるんだぜ!出力、トロル5匹分だよ!今回はマスク男にこの魔像の実用性テスト手伝ってもらえて光栄だよ。観戦しながら、この装備の良し悪し評価してね!」

マスク男、緑の鎧を徐々に着始めた。「この魔像、名前は『魔像外骨格――ザクI』だ!」


観客席、ザワついてきた:

「これ、重くね?」

「角ねえじゃん、ダメダメ。」

「なんで赤く塗らねえの?」


マスク男、最後に片目っぽいヘルメット被った。全身緑でさ、肩のトゲトゲ肩甲目立ってる。でもこの魔像、ドワーフサイズで作ったっぽくて、マスク男の腹、丸出しだよ。


「やべ、パンツの裾伸ばすの忘れてた……」

石の賢者、この状況にちょっと焦ってた。観客席、嘲笑の声響いてきた。

ここが突破口だな。


「……この腹筋、こんな時のために鍛えたんだ。」

マスク男、グッて力入れたら、腹ちょっと膨らんで、6パックが鋼みたいに硬くなった。「筋肉こそ男の鎧だ!」

弱点っぽくねえ……いや、やっぱ弱点だろ!

てかお前、賢者かよ。どう見ても戦士だろ!


僕、スライム全身に纏わせてさ。黒いバトルスーツに変形させた。大邸宅でチンピラ撃退した時みたいにさ。ただ違うのは、あの時より僕、強くなってるはずだよ。


「これ、変形術?」

「いや、呪法系の召喚術だろ。」

「こんな頑丈な装甲、防護系しかないよな!」

観客席、熱く語り合ってた。魔像外骨格より盛り上がってて、石の賢者、僕を恨めしそうに睨んできた。


僕のせいかよ。

***

生死戦開幕

両者、装備整って、司会が戦闘開始宣言した。今度こそマジの戦闘開始だよ。僕と相手、お互いの動き見合ってた。


マスク男、動きちょっと遅いけど、僕の奇襲、全部素早く反応してくる。極静で極速を制するってやつか。

僕、徐々にスピード上げて、マスク男の反応限界試した。


全速の8割まで上げたら、マスク男、ちょっと対応しきれなくなってきた。

罠で誘ってる可能性もあるけど、僕の全速って単純に上げ続けるだけじゃねえよ。


僕、短距離走の構えして、一撃で終わらせる準備した。

でも鋭いもん使うのはやっぱまずいよな。メリスの父ちゃんだし……拳でぶっ倒すか。

突進!僕、マスク男の腹に猛烈に突っ込んだ。


防がれた。


「甘いな。」

マスク男、腹の攻撃防いで、僕の脚にキックしてきた。この一撃、僕のスピード奪われた。

そりゃそうだ。弱点わざと見せて、僕の攻撃単調にさせたんだ。さっきのバカっぽい発言も作戦の一部かよ。


スピード優位なくなって、今、僕とほぼ互角、いや、ちょっと負けてる。

時間稼いで回復しないと。でも守ってばっかじゃ絶対負ける。

こいつを僕の得意分野に引きずり込まなきゃ……


マスク男の一撃、ギリ避けた後、僕、奴の脚つかんで横に引っ張った。股裂かせてから、両手で右腕右脚ロックして、両脚で左腕左脚ロック。僕の腹、奴の頭にピッタリくっつけて、頭突き対策もバッチリだ。


そう!寝技だよ!ロックだ――!


「審判!これ、反則じゃねえの!?」

マスク男、不満そうに吠えた。

「もちろん反則だよ。脚そんな開いたら、水晶球中継、子どもたち見るんだぞ。」


マスク男、ムッて唸って、魔像が力出してきた。簡単にロック解かれちゃった。僕、隙ついて腹殴ったけど、鋼みたいにビクともしねえ。稼いだ時間、脚の傷少し直しただけで、他に成果ねえし、後遺症まで残った。


あの鎧剥がせりゃ……


僕じゃ剥がせねえなら、自分で脱がせるしかない!


「真言術:熱!」

そう、北風と太陽作戦だ!

「火元素界に比べりゃお子様レベルだ!」

無効だよ。


「真言術:脱げ!」

僕、避けながら詠唱した。魔法効いてるっぽいけど、鎧、ピッタリくっついて剥がれねえ。

「対策済みだよ。時間内じゃ脱げねえ!」

石の賢者、横でニヤついてた。


どうすりゃいいんだ。動き制限して、隙作れる方法……

「真言術、」

これ効いてくれ:「痒い!」


マスク男、一瞬止まって、鎧ガリガリ掻き始めた。キーキーって耳障りな音響いてきた。

マスク男、笑い出して、腹筋プルプル震えてた。

鎧越しじゃ全然解消できねえみたいで、マスク男、腹つかんで、爪痕何本か残した。


マスク男、笑い収まってきて、魔法効果終わりそう。


腹筋、だいぶ消耗したはずだ。

今だ!

僕、傷無視して、全速でマスク男の腹に突っ込んだ。


マスク男の腹、柔らかくへこんで、ゆっくり倒れた。


勝った。

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