後でBL賢者になるよな
プールでの締めくくり
最後にプールで総まとめだよ!
でもさ、若い女の子が日光浴に来るなんて想像しにくいよね。やっぱ金と暇持ってる階級向けじゃない?
ほら、やっぱり貴婦人っぽい体型ばっかだよ。他からわざわざ来たのかな?
その中に、小麦色に焼けた肌で、V字水着着た健康的な体が目立ってた。
勝手に横になってるし、防晒油待ってるっぽいね。髪一本でも取れたらいいのに。
「賢者様、」
振り返ったら、知らない水着男。
「ちょっと手伝ってください。あの小姐に防晒油塗ってあげて。断らないですよね?」
水着男、防晒油僕に押し付けてきた。めっちゃ疲れてる顔してるよ。
「断る。」
僕、パッて振り払った。こんなお膳立て、絶対いいことないよ。
「持ってって持ってって持ってって持ってって!」
水着男、諦めない。
「こんな美差、他人に押し付ける理由ないでしょ。」
「彼女、要求デカすぎてさ。僕も仲間ももう死にそうで……」
「悪を倒して民を救うのは市民の務め、善行積むの僕の趣味だし、運良く祝日だよ。僕が代わるよ!」
***
防晒油タイム
小麦色の体、うつ伏せになっててさ。美背が丸見えで、長ーい脚の曲線、もっと見たくなるよ。V字水着、ギリギリ大事なとこ隠してるだけ。近づいたら熟したプラムの香り漂ってきて、ゴクリって唾飲み込んだの、驚きか欲望か分かんないよ。
「もう焼けちゃうよ~」
甘ったるい声、耳くすぐられてるみたい。
「今行くよ、今行くよ!」
僕、油手に塗って、背中スルッて滑らせた。
「んふ?上手いね。」
小麦色の体、ちょっと震えてさ。意外だっただけっぽいね。
背中すぐ終わって、長脚も味わった。次、難関だよ。
「ここまだだよ~」
お尻振ってる。
難関クリア。
僕の手、ふわっと柔らかいお尻の肉に沈んでさ。でも中の筋肉、僕の手吸い付けて離さない感じ。
こりゃみんな耐えられないわけだ。
「うん、もういいよ。」
「まだ正面があるよ~」
小麦色の体ひっくり返って、肉弾二つが視界塞いできた。「あれ~君、ここにいたの?」
「黒、黒主任?」
また会いに来るって言ってたけど、早すぎだろ!何か対応考えなきゃ…。
「どうして続けねえの?」
「続けるよ。」
バレちゃったし、まず脅してみるか。
「ここじゃ僕、賢者って呼ばれてるよ。自慢じゃないけど、結構なもんだよ。」
「君がスライム賢者か!この施設、面白いね!」
黒主任、手パチって、敵意なさそう。
「お前こそ何でここに?てかスライム賢者って何?」
「仕事だよ。僕ら、得意な研究テーマ、賢者の前に出すじゃん。」
お前、獣人賢者だろ。後でBL賢者になるよな。
「僕、獣の賢者だよ。前のは誤解だったみたい、ごめんね~」
黒主任、首傾げて謝ってきた。誠意あんまなさそう。
「ここ塗り忘れてるよ!」
黒主任、僕の手、肉弾に持ってった。
許す!
***
危機到来
「でもさ、このタイミングでここにいて大丈夫?」
黒主任、僕の絶妙なテク堪能しながら言ってきた。
「何がここそこ?」
「ちゃんと説明しとかないと、賢者評議会、ここ即刻強制閉鎖するよ。」
何!?
周り、ザワついてきた。全身鎧、顔まで隙間ない兵士たちが客追い出し始めた。
「ほら、始まったよ。」
働いてるスライム、まだ気づいてなくてさ。お出迎えしようとしたら、仕切りに蹴り込まれた。
兵士、火つけ始めた。
スライム逃げようとしたけど、兵士に押し戻された。
僕、先に止めなきゃ?
でもスライム持ってきてないよ。僕、これ対処できる?あの鎧、見ただけで僕潰せそう。
スライム、無音の悲鳴上げてる。
そういえば、昔野生スライムと戦った時、うちのスライムあんま気にしてなかったよね。
大丈夫だろ。この件、メリスのせいだし。
スライム、だんだん蒸発してきた。
別にいいよね。
救……僕を……
スライム、あんま喋れないし、幻聴だろ。
お……父さん……
「お前ら全員クソくらえって止まれ!」
僕、兵士にガッて叫んだけど、反応ゼロ。
「無駄だよ。外部の命令聞かないから。」
黒主任、膝抱えて、興味津々でこっち見てきた。
「真言術:止まれ!」
兵士、反応なし。
「真言術:STOP!」
兵士、反応なし。
「真言術:FREEEEEEEEEEEEEEEEEZE!!」
兵士、ちょっと震えて、手止まった。
「火消せって!」
僕、見物人にデカい声で叫んだら、みんな消火始めやがった。
メリス、お前、いい言い訳用意しとけよ。




