表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/37

それ、尻尾じゃないよ

霧の中の攻防

どれくらい経ったか分からないけど、黒狼のエンドレスな嫌がらせに耐えてた。スライム、まだある程度の食料供給できるけど、僕らが弱ってないって相手にバレなきゃ出てこないよね。


禿尾、必死に我慢してるけど、疲れがもう限界寸前だよ。


近くの洞窟に移動した方がいいかな。でもそれって退路なくなるってことだよね。

プレッシャーで頭鈍くなってきた。

黒狼、また近づいてきた。今度は人影連れてきてるよ。


正体、そろそろ出てくるか。


僕、スライム特製のエネルギーゼリー飲み込んだ。


「降参?」

たった二言なのに、めっちゃ色っぽい声。女の人っぽいね。

「獣人の村どこか教えてくれたら、君たち見逃してあげるよ~。」

霧の中、人影がだんだんハッキリしてきた。

禿尾、ビクッて目覚めて、低く唸って僕の前に立ちはだかろうとした。僕、禿尾を抱き寄せた。


もうちょっと近づいてきたら、そいつの顔がちゃんと見えた。


「イ、イヴ?お前どうして……」

ついに僕を狩りに来たのか!?

そいつ、主任とそっくりだった。ただ肌の色めっちゃ濃くてさ。動きも真面目な主任と違って、柳の枝みたいに柔らかくて骨抜きっぽい。いつでも抱きついてきそうな感じだよ。唯一違うのは、胸が主任の太ってた時よりデカいとこ。

「……なんでそんな胸デカいの。」

やっぱ別人だね。

そいつ、クスクス笑ってさ。耳の裏くすぐられてるみたいだった:「こんな時でもそこ気になるんだ。」

そいつ、得意げに胸ちょっと喬って、乳波が揺れた。


気を取り直して、距離近いよ。こいつ倒せば、相手バラバラになるよね。


「僕の四輪馬車くらえ!」

スライム、人型に変形して、隠れてたとこからジャンプしてさ。黄色い実物の馬車で相手押し潰した。


黒狼の群れ、馬車に突っ込んできて、押し返そうとしてるみたい。


「もう遅いよ!逃げられないから!」

僕、赤龍の鱗に魔力込めた。黒狼の群れ、一瞬でグッタリして、逃げ出す奴まで出てきた。


「潰してやる!」

馬車、相手いた地面にグサッてめり込んで、土煙上がった。


でも予想外だよ。黒狼の群れ、散らなかった。逆にまた集まってきてさ。禿尾、鱗の影響で膝ガクガクして立てなくなっちゃって、スライム、僕の横に戻って警戒してる。


黒狼、嘲笑うみたいに鼻息荒くしてた。土煙落ち着いたら、潰れてるはずのとこで、そいつ無傷でニヤついてた。

「君、もう僕の幻術かかってるよ~。こんなやり方、僕もう飽きてるし。もっと刺激的なのあったら見逃してあげてもいいよ~!」


幻影かよ!


「こんなスライム初めて見たよ。あいついる限り、君、降参しないよね?いいよ、君を苦しめるナイスな方法思いついた……」

スライムの透明な体、沸騰し始めて、すげえ蒸気出してきた。

「血沸術だよ。ほぼ液体みたいな生き物にはキツいよね?」

スライム、体小さくなって、放つ飢餓の気配がさ。昔スライムが捕食してた時思い出した。黒狼の群れ、遠くに引いた。


スライムの栄養源、今僕しかいないよ。今あいつ満足させたら、僕死ぬよね。


でも極限状態なら、スライム、肉食うかも。僕、目でガクガクしてる禿尾チラ見した。


禿尾、膝まだ震えてるけど、無謀にも僕の前守ろうとしてる。

みんな、君の犠牲に感謝するよ。


スライム、禿尾無視して僕の方来た。禿尾、ヌルヌルのスライムつかめなくて、地面に倒れた。

そりゃそうだよ。メインディッシュあるのに、わざわざ他食う必要ないもんね。


スライム、ゆっくり近づいてきた。でも僕、なんかあいつの飢え感じなくて、ただ抱っこ求めてるみたい。


スライム、僕とキスして、栄養口に流し込んできた。体もどんどん小さくなった。


僕、元気湧いてきて、頭も冴えてきた。スライム、僕の指輪に入るくらい小さくなって、僕、禿尾つかんで洞窟にダッシュした。


まだ奥の手あるよ。

***

洞窟での作戦

今、頭めっちゃクリアだよ。さっきの状況、ちゃんと分析しないと。

一、僕ら、相手の魔法射程内にいる。相手、透明かも。

二、スライム戦力なし、禿尾戦力なし、僕戦力なし。

三、相手、Dの記憶にある変異エルフっぽい。

四、相手、新しい遊び方にめっちゃ興味あるみたい。


僕、大胆なアイデア浮かんだ。


禿尾連れて洞窟入った。この洞窟、結構浅くてさ。中の方が入り口よりちょっと高いけど、明かり悪いよ。

禿尾、まだ鱗の影響受けてるみたい。でもなんとか立てるようになってた。尻尾、ギュッと挟んだまま。

変異エルフ、とりあえず黒主任って呼ぶか。搾り取る感じだしね。

相手が僕らに興味持てば、少なくとも命は守れるよね?

「君を大人にできるものあるよ。大人の仕事、君に任せるね。」

僕、服脱いで、後ろから禿尾の肩に手置いた。

「は、はい!?」

禿尾、声震えてた。

「怖がらないで。僕が責任取るよ。」

キスしながら、禿尾の服も脱がしていった。


禿尾、息荒くなってきた。

来た!小屋で嗅いだあの匂いが広がり始めた!

洞口に来た黒狼、発情し始めてさ。交尾するかケンカするかで騒ぎ出した。


これなら相手、自分で確かめに来るよね。釣り作戦だよ!


でもほんと一馬平川だね。牛人みたいに四つあったら選ぶの困るよ。

禿尾、我慢してるけど、可愛い声漏れちゃってる。

ほんと保護欲そそるな。


微光で聴覚鋭くなって、喘ぎ声の中、軽い足音近づいてくるの聞こえた。

魚、食いついたね。


もっと近づけよう。僕、禿尾の股間に手伸ばした。


「安心して、安心して。」

僕、尻尾押さえた。

「それ、尻尾じゃないよ……あ♥」

手、熱くて濡れてた。


え、禿尾、男だったんだ。僕、手止めた。

釣った魚、逃げちゃうよ。

「僕、まだ見たいよ。続けてよ。」


魚、自分から飛び込んできた!なんか新しい扉開いたっぽいね。


ちょっと抵抗あったけど、禿尾操って声の方向に噴射させた。


命中!黒主任、現れた!


チャンス!


僕、黒主任つかんで:「真言術:ピュアリティ!」


「え?僕に何したの?」

黒主任、驚き叫んで、濃い肌が少しずつ光出し始めた。


黒主任、肌白くなってるの気づいて、慌てて露出してた部分隠した。

「僕見ないでよ!」

白くなった!成功?元に戻ったエルフになったの?

「やっと黒くしたのに~」

何?日焼けしただけ?恥ずかしいの白い肌なの?

「これ、ちゃんと罰しないとね。」

なんで美白効果!?今この状態って性癖覚醒しただけで、善悪関係ないの?

「でも次にしよっか。誰か邪魔しに来たし。また会いに来るよ~。」

黒主任、転送で消えた。


危機脱した。緊張解けて、僕、地面にへたり込んだ。


黒主任、去り際に誰か邪魔しに来たって言ってた。Dかな。

「みんな帰れるよ。」

なんか忘れてる気がする。


しばらくして、Dと大狼が発情した黒狼追い払って、洞窟入ってきた。


「君たちの匂い嗅ぎつけたよ。まだ――」

D、全裸の僕と気絶してる禿尾見た。


「いい感じ?」


D、意味深に僕ら見てきた。


あ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ