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寝癖男、力を手に入れる

なんかタイトルサザエさんみたいだな…

私が健康的な生活を始めて1週間後、私は寝癖能力が使えるようになっていた。

自分でも無意識の内なのだが、寝癖に意識を集中させると、段々それは大きく、硬くなっていく。やがて巨大な刃のような形に変化し、少しではあるが、動かせる。これが、私の能力なのだろう。

正直何回見ても、この光景には混乱する。つい先日まで生えていた人々の髪の毛が一気に無くなり、怪しいフード男に釣れられ、地面から寝癖が生え、今や自分の寝癖が巨大化しているのだ。理解できる方が異常である。

「それがお前の能力か…よし、では寝癖で何かを試しに攻撃してみると良い。」

小梅に言われ、とりあえず倉庫内にあった椅子を攻撃してみることにした。

刃のよあな部分を椅子に突きつけ、思いっきり頭を振りかぶり、寝癖を打ちつける。

すると、木製の椅子は一瞬にして木片と化し、ただでさえ埃っぽい倉庫に木屑が舞っていた。

「…は?何だこの力?寝癖だぞ?」

そう。これは寝癖だ。工具でもなければ鈍器でもない。こんな物騒な寝癖、あってたまるか。

「ヨシ…威力は十分だな。早速髪を奪った者を追跡するのだが、その前に一人会わせておきたいヤツがいる。そいつは今寝癖能力を扱う我々とは別の集団に潜入している最中だ。それなりに大規模な集団らしく、何かヒントがあるかもしれない。」

「じゃあ、その潜入しているヤツに会いに行くんだな?」

「あぁ。今から福岡へと向かう。」

「へぇ、福岡…いや遠っ!」

「仕方ないだろあっちの集団の本部が福岡なんだから…とにかく行くぞ!」

そうして我々は半強制的に東京から福岡へと行き、空港についた。

ちなみに飛行機の中で、小梅は私が寝てると思い込み、写真を撮って落書き機能で額に肉と書き込んでいたのをしっかりと目に焼き付けておいた。いつか使えそうだったので、すぐには言わずに温めておくことにした。

そしてレンタカーを借り、天神でちょっと遊んでから我々は仲間に会いに行った。

「目的地周辺に到着しました」

そう告げるカーナビの画面に道は映っていなかった。そこは辺り一面が田んぼの超田舎。

「オイ、本当にこんな所にいるんだろうな?」

「あぁ、いるはずだ…うん、いる。きっといる。うん…」

若干声が震えている小梅を見てかなり不安になったが、どうしようもないので、黙ってついていくことにしたのであった…

最近地震がめちゃくちゃ怖いです。南海トラフ君、どうか陰キャであれ。そのまま引きこもってくれることを願う。

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