表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/8

寝癖男と寝癖の力

毎度のことながら、設定にすごい無理があります。暇で暇でしょうがない方へぜひ。

ドォン、という物音が倉庫に響き渡る。何事かと思い、恐る恐る中に入ってみると、中には一人の男がいた。昨日見たいかにも怪しい男だ。こんな状態でこの大遅刻を見過ごしてもらえるだろうか。突然彼が振り向いてきたので、「ウヘェ」となんとも頼りなく気色悪い声を出してしまった。

「やっと来たか!遅刻にも限度があるだろう…まぁいい、とにかく入れ。」

そう男に言われ、私は倉庫に入った。しかし、髪の残った者を集めると聞いていたが、周囲には私と、この男しか見当たらない。

「あのー、他にも何人か髪が残ってる人がいるんじゃ…?」

私が尋ねると、彼は答えた。

「…誰もこないんだ。全員に同じ時間、同じ場所を伝えたというのに、まっっじで誰も来ない。」

なんということだ。彼はこの暗い夜の倉庫で40分も私をたった一人で待っていたというのか。私なら、5分でリタイアする自信がある。

「まだ遅刻という可能性もあるし、まぁ…桃鉄でもやるか。」

何故桃鉄かは知らないし、あまり2人で桃鉄をやる奴らは見たことがない。恐らくこの様子を誰かに見られたら、変人扱いは確定だろう。最悪通報されるかもしれない。

しかし、意外と桃鉄勝負は盛り上がり、既に3年目の決算を終えていた。

「もう待っても誰も来ないだろうな…ハァ、始めるか。」

この状況は男にとって完全に想定外だったらしく、酷く落ち込んだ様子だったが、冷静に考えてみてほしい。いきなり黒服グラサン男から9時に倉庫に来いなどと言われて来るやつはいるのだろうか。私が来たことに感謝の一つでもしてほしいものである。

「名乗るのが遅れたな。俺の名前は小梅慎太郎。小梅とでも呼んでくれ。お前は?」

「寝癖男っす。」

「ハァ?ふざけてんのか?」

「いや、ふざけてないですよ。寝具が名字で、瀬男が名前です。」

どこに行ってもこのやり取りは必ず起こる。今私の頭には本当に寝癖がくっついてしまっているのだから、ふざけていると捉えられるのも無理はないだろう。

「まぁ、何でもいいか…寝癖男、お前のその寝癖、どうやっても直らないだろう?」

言われてみれば確かにそうだ。一応水で濡らしてみたけれど、びくともしなかった。

「その寝癖にこそ、このスキンヘッド事件の秘密が隠されている!寝癖のついた者には、個人差はあれど、皆このような能力を発現させるのだ!」

そう小梅が言うと、彼は髪の毛を掌で押し込んだ。すると押し込まれた寝癖は巨大化し、目の前に壁となって現れたのだ!

「この能力をお前も身に着け、髪の毛を奪った奴らと戦い、髪の毛を勝ち取るのだ!」

最近パプリカを克服した。好きでもないけど

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ