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僕は黒色

パチ…


目が覚める


(ここは…

 保健室か…)


いつぶりだろうか 目が覚めるのは


窓からは朝日が差していた


自分が精神世界に入ってからどのくらい経ったのだろうか


ゆっくりと体を起こす


あんなに激しい訓練をしたのに体が少しも痛くないのが不思議…というか夢みたいな話だ


「フェルン……ちなみに何日経った?」


「う〜ん…だいだい7日じゃっ!」


「まぁ…そりゃそんぐらい……経ってますか…」


その時間自分が努力し続けていたという事実が少しの(ねぎら)いのようだった。


(流石に……7日間をぶっ続けで訓練したら……流石に…休憩くらい…)


「あ……小僧、安心するのはまだ早いぞ…」


「………………… ゑ…??」


え?



休憩ないの?

休憩あるって言ってなかったけ……?



「え?…」


「いやいや…今度は儂の訓練じゃ無いぞ」


「?」


「隣の棚に置いてある書き手紙の見れば分かる…」


自分が寝ているベッドの横にベッドと同じ高さぐらいの棚が置いてあり、その上に何やら紙がある


「えっ〜と…………『目が覚めたら至急校長室まで来るように』……………

 特に安心できない要素無くないか?」


思っていたより安心できた

(まあ、フェルンが『安心するのは早い』とか言った時は地獄みたい……いや、地獄の訓練がまだ続くと思ってたし…)


「いや…あの教師…、なんか胡散臭くないか…」


「?何で?」

個人的には結構助かっているから………いる?まぁいるか。


「いや…雰囲気もそうだし…普通…かどうかはわからんけど、生徒に『神』、しかも邪神くっつけるとか意味わからんぞ。本当に…」


「……お前ってそんなにヤバイ奴なの?」

フェルンは…この世界では『邪神』って言われてるらしい

でも少し話したけど…そんなに『邪神』って言われる様な奴には俺はあまり思えなかった


「まぁ…な……てか…お主……そう言えば記憶喪失だったな………

はぁ……じゃあそういうことか…だからか……。すまん、今の一連の話、忘れろ。」

溜め息混じりの声でフェルンが言う


「あぁ…うん。」

触れられたくない過去でもあるのだろうか


「よし…じゃあ…そろそろ行くか…あの……名前なんていうか分からん………教師のところに…」


「あ、…うん…」


何か一気に暗い雰囲気になってしまった。


(『神』って何?って聞きたかったけど……まぁ、今度聞けばいいか…)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


コンコン


校長室の木でできた厚い扉を叩く


「どうぞ〜」

中から能天気な声が聞こえる


「失礼します」

扉を開けて中に入ると先生は皮でできた大きな椅子に腰掛けていた


「久しぶりだね〜…………って言ってもたかが1週間ぐらいだし、君、寝てたからそんなでもないか……。ゲイル(じい)にボコられた?」


(ゲイル爺?………あぁ……あの突然………いや…突然ではないか…俺を殴って気絶させてきたあの無精髭生やした酒飲んでそうな爺さんのことか……)


「まぁ…はい…ボコられました…」


自分で言っていて思ったが悔しいけどもあれは『ボコられた』というより、『軽く捻られた』とか『相手にならなかった』とか『踏み潰された』の方が正しいかもしれない


「なに弱気になってんだ小僧…。」

フェルンが霊体になって体外に出てきている

そして、顔を覗き込んでくる。

「ボコボコにするんじゃなかったっけか?」 

さっきの暗い雰囲気はどこ吹く風

いつも通り?のトーンではなしてくる


「うっ……」

そういやそんな約束したわ…

痛い所をついてくる


「へぇ〜、あの爺さんボコボコにするつもりなんだ。へぇ〜…」

何か少しニヤニヤしながら先生がこっちを見てくる


「何すか…」


「いやいや別にぃ〜…」 

めっちゃニヤニヤして見てくる 


「んじゃっ、そんなボコボコにされまくって逆に君やる気が出ちゃってる君に嬉しいのか悲しいのか分からないお知らせがあります!」

先生が顔の横で人差し指を立てる


「おお!……おぉ?」


「君をもう一つの学校に入学させます!無論!この学校に在学させながら!」


「?」

どういうことだ?


「あれ?反応が薄い…」


「いや…どういうこと…ですか?普通に…、その…理解できないんですけど…」


「読んで字の如くよ、『これから2つの学校に通います』って意味」


「……?」

異世界では学校って2校通うものなのか……?


「その……みんな…学校って2校通うものなんですか?」


「いやいやw…そんな事するやついないってw、多分世界で君が初めて。」

少し笑いながら答える

そんなに…可笑しいことなのか……?

いや、俺の世界でも2つの学校通ってる人なんて居なかったな…


「……?」

う〜ん?余計に分からなくなった…。

習い事……?的な?スイミングスクール…的な。


「習い事?みたいな感じですか?」


「……?いや、普通の学校だけど。」

キョトンとした顔で答える


なぜキョトンとするんですか…

どういうことか余計に分からん…


「その……何で…こんな事するんですか…?」


「………気分。」


「!?」

 

「嘘。

 ()()()()君を拾った僕らが君の思想を独占するのは良くないかな〜って。若者は色んな考えに触れるべきだしね。」


「君には1日おきで通ってもらうよ。こっちと()()()。」


()()()?」


「そ、『聖洋教』側の学校。」


聖洋教って確か魔族とか排斥する様なカス宗教…って言ってなかってたっけ……?先生が。


「?聖洋教はクソじゃないですか?」


「う〜ん。いや、ごめん。あれ無しで!」


えぇ…


「ま、通った後に何色に自分を染めるか決めなよ。僕も別に思想を強制したいわけじゃない。さっきも言ったけど一つの思想・一つの色しか接しないのは勿体ないってだけだよ。」


「?」


「はいっこれ。」

そう言って机の上に出された制服は、この学校の制服の『紺色』と違って……『白色』だった。


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