捲土は重来をノゾム
ここはとある燃える城…
「ハァハァ………クソっ……俺以外……全員………」
「…」
「ハァハァ……」
(俺も………そろそろ……限界…だ…)
「…」
「ハァハァ…………次の一撃に…全て……のせる…!」
剣が眩い光を纏う
「これで……終わらせる!!…トライワルー」
「待て!【】!」
「『』!動けるのか?」
ダン!
『』が魔王の方に跳んで向かっていく
「俺が殺る!」
(ニヤ…)
(!)
(魔王…こいつ……今…一瞬……笑ったか?)
ガッ!
『』が魔王の体を掴む
「転移ォ!」
フッ
二人の体が消える
(どこに飛んだんだ?)
「超新星…爆破!」
ドオォォォォォォォン!
爆音が辺りに響き渡る
(上空か!)
壊れた天井から上を見る
「あれは…爆裂魔法…!凄い威力だ…。でも魔王に通常の魔法は…」
徐々に煙がはけていく
(!?いねぇ!?)
上空には『』の姿しか見えない
(まさか…効いたのか!?)
フラッ
「!」
ヒュゥゥゥ
『』の体が落下する
ダン!
思いっきり飛んで
ドサッ
『』受け止める
疲れきっている様子だったが意識は有るようだ
「『』…ほんとに………あの魔王を…倒したのか…?確かに凄い威力だったが爆…」
「ああ…、消し炭にしてやったよ…」
「……そうか…」
「ウォォォォ!」
「魔王がやられたぞおぉぉ!」
「やっと終わったぁぁぁ!」
「たすかったぁぁ!」
「もう怯えなくていいんだ!」
「……下にいる兵士達も喜んでいるようだな…」
「フッ……なんか照れるな…」
「そりゃ魔王殺しの英雄様だもんな…」
「ハハッやめてくれ…お前らがいなかったら無理だったよ…」
スタッ
兵士がいる辺りに着地する
「お前ら!英雄の帰還だぞ!」
「ウォォォォ!」
「勇者の誕生だな!」
「胴上げするか?」
「!やめろ!医療班先呼べ!」
「帰ったら宴だな!」
みんながもてなしてくれる
みんなの笑顔を見るとこっちまで笑顔になってしまう
「……………やっと………………………………終わったんだな……」
「………ああ…やっと……終わったんだ…やっと……平和になったんだ……………」
やっと……平和が訪れる……もう………怯える必要が無くなるんだ……誰かが傷つくこともなくなる………俺らは魔王殺しの勇者パーティーとして名声も手にした…………多分、お金にも困らないだろう………みんな………自分を認めてくれる………
それなのに……
それなのに……
胸につかえてるものは……なんだ
【】と『』は人物名が入ります!