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釜山哀歌  作者: 南ゆう
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海辺にて

空と海、境界は消えた。

波が砂を洗う声が大きくなってきた。

コーラをぶちまけたような空には

ミント色した彗星が控えめに浮かんでいる

「くそったれ」

思わず声が出た。

言葉の通じないこの海辺では私がなんと言ったかわかる者はいない。

冬の海は来るものじゃない。

冷たい風が吹き荒み

なんで1人で座っているの、暖めてくれる人はいないの、と馬鹿にされているようだ。

そうさ、馬鹿にすればいいさ。

情けない人間さ。

重大な局面をほっぽり出して

今更どうすることもできない。

時すでに遅し、ってやつさ。

どう取り繕おうとも修復できない溝を作った。

笑えよ笑え!

「くそったれ。。。」

今度はさっきより小さくつぶやいた。

ここは寒い。寒すぎる。

「ごめんな。そして、ありがとう」

また小さくつぶやいた。

ようやく重い腰をあげ、私は行く当てもなくゆらゆらあるきだした。

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