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リナの不思議事  作者: ディア
1/1

プロローグ


イギリスのとある森で小さな人が走り去る


それはとても小さな小さな生き物で


蜂よりも小さく てんとう虫よりも少し小さい


そんな小さな生き物だった



「やばいっ やばいやばい」


そんな小さな人が額を抑えながらジャンプし

花の葉っぱを掴みパシンと後ろにやった


「ググゥ!」


葉っぱが顔にあたり唸りを上げて小さな人を

追いかけているのは少し不気味な生き物で


小さな人よりかはひとまわり大きく

鼻がぶつぶつと膨らみ歯は不規則に並んでとんがっていた


そして特徴的なのが 腕が4本あるということ。


「やっばい、怒らすんじゃなかった!!」


小さな人は持ち前の運動神経で草木を使い

上手く逃げていく


「おっ!おーい 《ピュー》助けてくれー!」


根っこを飛び 正面の方で木にいたリスに指笛をし 

腕を大きく振り声を上げアピールした。


リスは鼻を少し揺らし木から降りて

小さな人のもとへ駆けた


「よしよし!良い子だ。行くんだ!GO!」

[キッ]


素早くリスの背にのり

リスを一撫でし軽く叩けばリスは駆け出した。


そしてあっという間に追いかけてきた奴とは

距離がひらき 小さな人はそれにハハッと笑った


「バカなノーヴァンスめ!!」


「ググォ!!」


ノーヴァンスと呼ばれた奴は両手を上げ

怒りを露わにし追いかけるのをやめた


小さな人はそれを見て 顔を前へ向ける。

そして軽く溜息をつきながらリスの頭を撫でる


「あーあ これじゃあ 夏のセレモニーには

間に合わないな」

[キッ]

「まーた、どやされるぞ どうするかな…」


ーーー

ーー


[ワアァァァ]


沢山の生命で溢れ 人型を模した生命もいれば

そのまんま草木の生命もいる


中には小動物も集まっており森はとても賑わい

花びらと共にキラキラと光る粒子も舞って神秘的な

空間を作り出していた。


中央には金色のドレスを身に纏い王冠を身につけているものと

深い緑色のタキシードをきて身長と同じぐらいの

杖をもつものがいた。

ここに集う生命は(みな)その2人に笑顔で手を振っていた



「アーヴ、あのバカは見なかったか」

「いえ、見ていません」

「はあ…そうか」


金髪に立派な髭を生やし貫禄がある男が

年若い男にそう聞いた。

しかし 望んでいた答えがえられず

貫禄がある男は額を抑え深い溜息をついた。


[バキバキバキッ]

[キッ!キッ!]

「うお!待て待てマズイマズイ!!うわぁー!!」


「「!!!」」


鳥に突かれながら木の枝を折って出てきたのは

先程 ノーヴァンスから追われていた小さな人だった


リスの上から地面へ投げ出され

頬が地面につきお尻が突き出されている体勢で

地面へ落ちた。


「…。は、はは

夏のセレモニーに間に合ったな うん。」


そう変な体勢のままで言う小さな人に

みんな驚き固まった


「…いましたね、彼」

「あの…バカ」


頭を少し貫禄のある男へ傾け そう言った男は

肩を少しすくめた。



「…まあ 今日も元気がいいのですね」

「ははは、女王 それが俺の取り柄ですしね」

「…。」


口元を抑え 少し笑ってみせた女王に

小さな男はスッと立ち上がり

片腕を得意気に動かした。


それを女王の隣の王が呆れたように頭を横に振る


「ウィロー プラントを連れていけ

プラント いい加減セレモニーに遅刻するのは

やめなさい。」

「はいはい 承知致しました王サマ」


王がウィローと呼び

近くに来たのは貫禄のある男だった。


「王さま、女王様 大変申し訳ございません

失礼致します。

こんのバカ 正装じゃないとは何事か」

「そう怒るなって禿げるぜ」


プラントと呼ばれた小さな人は

ウィローに対しケラケラと笑いからかった

ウィローはそれにぷるぷると震え静かに

プラントに拳骨を落とした


「いてぇ!」

「静かにせい!」


そうしてプラントの服を引っ張りながら

ウィローはズンズンと歩いた。


それを女王と王が苦笑いしながらみていた


「あいつはアナタに似て 何をするのかわからない」

「あら、でも見た目はアナタに似ていますわ」

「そうではなく…はあ あいつの育て方を

間違えてしまったか…心配になるよ」

「そう 気を落とさないでください

あの子は立派に育ちますから」


そう言って微笑む女王に王は“どうだか”と言いながら

肩をすくめる


「もうすぐ 次の代替えの前の選定式が始まる

それを逃せばもう何百年も待つことになる

気は抜けないんだ。

それまでにプラントにはちゃんとしてもらわなければ」

「あら 選定式は私たちが決めることではないもの

地が選ぶのだから気ままにあの子の成長を

待ちましょうよ」

「いったいいつになるやら…」

「ふふ ほら、笑顔ですよ」

「はぁ…」


女王は笑顔で周囲に手を振る

王もまた 仕方なくといった調子で

片手を上げた。





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