58: 魔帝復活(3)
神殿に突入した決死隊の前に厄災が立ちはだかる
『ほう、人間がここまで来るとはな』
「厄災か?」
『厄災?我はイクシオンだ』
流暢な言葉を話すデーモンの厄災
人類が未だ遭遇した事が無い厄災の中でも上位の存在である
「イクシオン…それが名前か」
『そうだ。貴様は普通の人間では無いようだな』
「そうか?」
『その覇気を見れば分かる』
「お前の覇気も異常だな」
オークロードなど比較にもならない
「あ、あなた…」
「無理せず下がっていろ」
『1体1でやるか?』
「いいのか?」
『我は強者にしか興味は無い』
「ならばそうしよう」
『他の者は下がるがいい』
「聞いたな?皆下がれ」
「わ、わかりました」
既にイクシオンの覇気に飲まれている者達は悪いが役に立たない
「アースシールド」
ハルトのスキルで最大まで強度を上げた壁を作りあげる
「待たせたな」
『構わぬ』
「では」
『尋常に』
「『勝負!』」
開始と共に目視出来ない程の速度で激突する
「はぁぁ!」
『でりゃあ!』
激突の瞬間衝撃波が辺りを襲う
「きゃあー!」
「ひぃ?!」
「なんて衝撃だ!」
「ここまでとは!」
「まずいわ!補強しましょう」
女性陣はスキルでハルトが張った防壁を更に強化する
「何とか防げそうね」
『ライトニングボルト!』
『ハハッ!面白い!』
『化け物が!』
『お互い様だろうが!』
「ぐう!衝撃が激しくなったぞ」
「まだ上がるの?!」
『強いな!名前を教えろ』
『ハルトだ』
『ハルト…もし勝てたなら魔帝の倒し方を教えてやろう』
『なに?宝玉じゃないのか?』
『ほう、知っていたか…だが足りないな』
『そうかならば倒して聞くとしよう』
『そう来なくてはな』
『イクシオンレーザー』
『ライトニングキャノン』
『ズガーン!!』
「ひいぃぃぃ!」
「これはまずいですね。クローディア様」
「わかっています。ハイフィールド」
クローディアが新しく結界を張る
『やるな』
『お前がな』
『これはどうかな?闇よりいでし雷よ!』
『黒い雷?』
『そうだ』
『ならば、闇を祓いし閃光よ』
『深淵の雷!』
『迅雷!』
『キュイーン!』
「ひゃあ?!やり過ぎですよ遥斗さん!」
『グハッ!』
『グフッ!』
お互いの雷がぶつかり合った衝撃で壁に叩き付けられる
『ハァハァ』
『フゥフゥ』
『イクシオン…』
『ハルト…』
『終わりだ。神雷!』
『負けぬ。憤怒の雷!』
『バリバリ!ドガシァーン!』
閃光が辺りを包む
「あなた!」
「旦那様!」
視界が戻るとハルトの左半身は焦げ付いていた
「がぁぁ?!」
痛みで叫ぶ
「痛えな…」
『見事だハルトよ…』
イクシオンは下半身が吹き飛んでいた
「お前こそすげえよイクシオン」
『ぐふっ!魔帝は…異世界からこのせか……ぐっ!殺すには…ハァハァ。私の心臓を…つか…え』
「イクシオン…」
『ハル…ト。魔帝をすくっ…て…くれ…』
「わかった…」
イクシオンは倒したがハルトの傷は深い
「あなた!しっかり!」
「旦那様!?」
「退いて下さい」
「遥斗さんしっかりして下さい!」
クローディアとガブリールが回復を試みる
「ハァハァ」
「団長〜!」
「団長…」
「ご主人様!」
「ハルト団長しっかりしてくだされ!」
「ああ、大丈夫だ」
「「え?」」
「いや、万物創世で治るから」
「「えぇぇぇぇ!!」」
「心配しましたよ!」
「も〜!」
「ハルト団長それは無いですな…」
「すまんすまん」
イクシオンの心臓を取り出し時間を止めて保管する
「……人間離れして来ましたな」
「自分でもそう思う」
「では行きましょう」
ガブリールが仕切ってしまった
奥へと進んで行くが明らかに神殿と広さが一致しない
「異空間なんですかね?」
「ここは魔帝の影響を受けて空間が拡張しているようです」
「早くしないと外の皆が危ないぞ」
「急ぎましょう」
更に進むとモンスターの群れが現れた
「あれは上級だな」
「時間が無いのに!」
「ここは我々に任せて下さい」
「いいのか?」
「時間が無いのです。決死隊が全員足止めされる訳には行きません」
「わかった任せる」
モンスターは決死隊に任せて黒の傭兵団は走りだす
『グラァー!』
「通して貰うぞ。ライトニング!」
『ギャァァァ?!』
ハルトのライトニングで怯んだ隙に駆け抜ける
「しかしハルト団長の力は凄いですな」
「雷を出せるとは…」
「雷以外も出せるが使い勝手がいいからな」
「万物創世なら何でも使えますからね!」
「クローディア様より強いですね」
「ガブちゃん?!私は力を抑えてるんだよ!」
「そうでしたね」
「ほんとにわかってるの?!」
「分かっております」
女神と天使の漫才はいいとして魔帝が封印されている場所が分からない
「女神、魔帝の場所は分からないか?」
「待って下さい…居ましたこの先700mです!」
「よしそれな……」
『ふふっ行かせませんよ』
「また厄災か…」
「あなた、先に行ってください」
「やれるのか?」
「私達だって戦えます」
「行って下さい」
「ここは儂らが何とかします」
「やりますよ〜」
「やれる…」
「「お任せを!」」
「……頼んだぞ」
魔帝を倒すために女神と天使を連れて奥に向かう




