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40:ハウゼンの決断※

「良いだろう!余が帝国を解放する!」

「ほう」

「そうですか、頑張って下さい」


「き、貴様らにも、手伝って貰う!」

「我らは、宮廷を追放された身ですから無理ですな」

「ならば、何故ここにいる?!」


「ダンタリオン陛下の要請で、復帰したからですよ」

「ハウゼン殿は関係ありません」

「ぐぅーー!」


「それで仕事は…」

「それなら、住居の建築をお願い出来ますか?ハルト殿に全てをお願いする訳にもいきませんから」

「お任せ下さい。我らは工兵として鍛えていますから」

「それは頼もしい」


「ハルト?………」


「俺は、バリスタの設営をしましょう」

「お願いします」

「では、木材も必要ですな」

「ならば我らが………」


「思い出したぞ!ハルトとは、あの傭兵ではないか!」


「それから物資の輸送ですが……」

「ならば我らは……」


「貴様がハルトか!」


「いや、木材は切るだけでいいですよ。運ぶのに、枝が邪魔なら落としても……」

「それなら必要数を……」


「無視するんじゃなぁぁい!」


「お静かに。会議中ですぞ」

「まだ居たのですか?」

「迷惑ですな」


「ソフィア嬢を、余に献上しろ!」


「ですからここの区間は…」

「いや、職人地区は分けたほうが……」

「ではこの案でいきましょう」


「貴様らー!」


「ハウゼン殿。ここは王国領なので、勝手な振る舞いは謹んで頂きたい」

「そうですな。皇帝なら、恥ずかしくない態度でお願いしますぞ」

「ハルト殿は英雄ですから、貴方が話しかけていい相手ではありません。おっと失礼、皇帝陛下でしたな」

『くすくす』


「もう我慢ならん!そこの傭兵!決闘しろ!」


「「は?」」


『『『は?』』』


『『『馬鹿なの?』』』




『さあ!やって参りました、皆さんお待ちかねの英雄ハルトVS皇帝?ハウゼンの決闘です!』


「余は皇帝だ!」


『何やら聞こえましたが、進めていきますね。実況は王国騎士団所属の、私ティナでお送りします。解説は、帝国軍の元将軍ナンザイスさんです。よろしくお願いします』


『はい、よろしくお願いします』


『それでは、紹介をしていきましょう。まずはこの方、英雄ハルト!』


『『わあーー!』』


『言わずと知れた英雄で、先のオーク大氾濫ではセロの街にバリスタを設置。さらにボーガンを開発。防衛を指揮して多数のオークを討ち取り。更には大陸に名を轟かせる、オークロードの単独討伐を成し遂げました!』


『『きゃあーー!』』


『開拓地を任されると、わずか数ヶ月で二重防壁を築き、王国中の食料を賄うほどの畑を作り上げています。王国の食料事情が激的に改善された恩恵は、誰もが感じている事でしょう!』


『『ありがとーー!』』


『更に!帝都から民を逃がすため、ゴブリンの大軍勢を引き付けた帝国軍の精鋭を助けるために、自らの傭兵団を率いて奮戦。このさいの、ゴブリン5000匹を単身で切り伏せた光景は、帝国軍の目に未だ焼き付いているそうです』


『あれは凄かったですね。正直死を覚悟していたのですが、眼前にそびえる防壁に誘われ、暖かい食事を貰いました。翌日の戦闘前の口上も、見事に全員の士気を高めました。ゴブリン5000匹を切り伏せた時は、夢を見ているかのようで、出撃命令が出た時には年甲斐もなくはしゃいだものです』


『『死神ハルト!』』


やめんか!


『まさに、英雄と呼ぶに相応しいですね。死神ハルトなんて呼ばれ方もしていますが、その背中は頼もしく私も大ファンです!!』


『『ブーーーー!!』』


『ブーイングが起こってますね』


『失礼しました。次は……帝国皇帝ハウゼンさんです』


『はい、前皇帝ですね』



「余は、いまだ皇帝であるぞ!」


『え〜、ナンザイスさん、紹介をお願いします』


『……ハウゼン殿は、皇太子として幼少より育てられておりました』


『他には?』


『皇帝を継いでからは、王国へ戦争を起こし惨敗。氾濫が起こって帝都が危なくなると、いち早く王国に亡命していますね』


『『ブーーー!!』』


「余は、亡命していない!」


『だ、そうですが?』


『そうでしたね。私達古参は、王宮を追放されていましたから、民を守るのに必死で、ハウゼン殿の活躍など見ていませんでした』


『そうですか。それでは、早速決闘を始めたいと思いますが、ハルトさん!すぐに終わらせないようにお願いします!』


なんでだ?


『ハウゼンさんのわがままで開催されていますが、それなりにお金が掛かっていますので、観客を少しは、少しは楽しませて下さい』


はいはい



『では、開始して下さい!』


『ジャ〜ン!』


「傭兵ハルトよ!余の剣さばきを、見るがよい!」


ハウゼンは斬りかかってくるが、遅すぎて簡単に弾けてしまう


「うわっ!」

『『ギャハッハ!』』


派手に転んだ事で、観客に笑われる


「余を辱めるなど、万死に値する!」

「あの程度で転ぶなよ」

「黙れ!」


「よっと」


「死ね!」


「さっと」


「くたばれ!」


「あらよっと」


『凄い軽やかですね』

『ハルト殿のスキルですが、身体能力も高いんでしょうね』


「おのれ!」

「はっ!」


ハウゼンの頭に、手を置いて倒立してみる


『綺麗な倒立です』

『見事ですね』


「馬鹿にしているのか?!」

「とう!」


倒立からの、5回捻りを加えて着地する


『ハルト殿は、見事な曲芸を披露しております』

『余程の実力差がある証拠ですね』


『『いいぞーー!』』


「次は何をするか………。0キロで飛んでみるか」

「何をブツブツ…」


「そいや!」


『おっと!ハルト殿が天高く舞い上がったー!』


『『おーーー?!』』


『ハルト殿の真骨頂ですね。ゴブリンを倒してから防壁に飛び上がってましたが、しっかりと見たのは初めてです』


「大剣で、風を起こして移動してみるか」


『空中を移動しています!凄いです!』


「降りて来い!」


『ハウゼン殿は誰も見ていませんね』


『いえ、睨んでる人は居ますよ』


『これは失礼』


空中を飛んで実況席へ行く


「そろそろネタ切れだから、いいかな?」


『皆さんいいですか?』


『『いいでーーす!』』


「それじゃあほい」

「ぎゃ!」


背負い投げで、軽く投げてやる


「おのれ!」


「あっほい」

「痛てー!」


巴投だ


「くそっ!」


「ふんっ!」

「ぐぇ!」


ボディーブローで吹き飛ばされたハウゼンは、壁にめり込んでいる


『勝者ハルト殿!』


『『わあーー!』』


歓声に応えて手を振りながら、控え室に向かうが、実況席に呼ばれる


『ハルト殿、おめでとうございます』

『ありがとうございます』

『勝利した感想は』

『もう少し、見せる演技を勉強するべきでしたね』

『充分観客は満足していたと思いますが?』

『飛行は初めて試したので、移動がゆっくりでした』

『人が空を飛ぶのは凄いですけどね』

『まだ改良の余地がありますので、次の決闘までには完成させたいです』

『ありがとうございました。以上、勝利者インタビューでした』


スポーツの感想みたいになったな



たまにはふざけるハルトでした



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