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18: オーク大氾濫(4)※

翌日の早朝から準備をしていると、銀翼の鷲とギルドマスターが現れた


「ハルト、今日は頼むぞ」

「やあ、君がハルトくんかな?僕は銀翼の鷲のリーダーをしているベスターだ」

「ハルトです。今日はよろしくお願いします」

「相手はオークロードらしいけど、勝ち目はあるのかい?」

「この剣ならロードを倒せる可能性があります」


鞘から抜き放ち見せる


「それは?」

「クズ石でコーティングしてます」

「え?クズ石ってあの使えない鉱石だったよね?それをコーティング?」

「俺のスキルで使えるようなりました」

「へ〜、それは凄いね。持たせて貰ってもいいかい?」

「構いませんよ」


ベスターに剣を渡すが、重さで落としてしまう


「ぐっ!なんだこの重さは!」

「ハッハッハ、重いだろ?ハルトしか使えんよ」

「そのようですね。これだけ重いならロードを切れそうです」

「必ず切ってみます」



「ハルト殿、第1騎士団、指揮下に入ります」

「ありがとうございます」

「ハルトよ、ロードまでの道は傭兵ギルドが作る、安心して進め」

「分かりました」


第1騎士団500と傭兵1200が指揮下に入る


「全軍に通達、これよりオークロード討伐へ向かう」

「はっ!」


全軍で最後の戦いへと向かう


「開門!」

「隊列を整えろ」


横陣三列で進みながら、オーク達へと近づいていく


「前列ボーガン隊射撃用意!」


オークの突撃に合わせてボーガンの斉射を行う


「放て!」

「「ブヒィーー?!」」


矢を受けてオークが倒れていく


「隊列変更!前列は後退しろ」


「中列はオークの突進を抑えろ!後列は両翼に展開、包囲を開始しろ」


中列とオークがぶつかり合う


「耐えろ!こちらの方が数が多い、複数人であたれ!」

「「ウォーー!」」




「包囲完了しました!」

「このままオークの殲滅にあたれ!こちらはロード討伐に動きます。子爵殿、指示の引き継ぎを!」

「了解しました、ご武運を!」


「これより中央突破を計り、ロードを討伐する!」

「「おう!」」



蜂矢の陣をとり↑の形になって突撃する


「ハルト殿!騎士団が先行し、こじ開けます!」

「了解!傭兵部隊は騎士団の開けた穴から突入する!」

「側面からの攻撃に気を付けろ!」


左右を挟まれ、中央を崩されたオークは大混乱に至る


「押しているぞ!」

「坊主をロードまで送るんだ!」


セロ所属の傭兵達が、ハルトを囲むように引率してくれる


「見えた!」

「坊主!後ろは気にするな、絶対に通さねぇ!」

「ヴェルナーさん!」

「行くよハルトくん!」

「分かりました後ろは任せます!」


騎士団と傭兵部隊の決死の突撃で、遂にロードへ到達する


「ブモブモ、ヨクキタナニンゲンドモ」

「なっ?!喋るのか?!」

「アタリマエダ、ゴミドモトイッショニスルナ」

「随分と余裕な様だけど僕達を舐めない方がいいよ」

「ブモブモ、ニンゲンナドエサダ。ドレダケコヨウガ、クラッテヤルワ!


ロードは巨体を震わせて笑う


「ハルト君、僕達は援護に徹する」

「分かりました。ソフィア、ミルクは銀翼の鷲と一緒に足を攻撃しろ。サーニャとサイカはサポートを!」

「「了解」」


「行くよ!」

「グフフ、クルガイイニンゲン」


全員で攻撃を開始するが、ロードに傷を付けられない


「ぐっ!硬すぎる!」

「団長!隙を作ります」

「え〜い」


ソフィアとミルクが足を強打するが、ロードは揺るがない


「グフフ、ドウシタニンゲン?」


余裕の表情を崩さないが、ハルトの攻撃で焦りを見せる


「はあっ!」


飛び上がり背中を切り付けると、バッサリと切り裂いた


「バカナ!」

「甘いんだよ!」


ユニークスキルの厄災を退けし者の効果で、全スキルが2倍に上がっているため、高速戦闘でロードを翻弄し始める


「グモー!」


堪らず暴れ始めるロード


「ぐっ!なんて戦闘だ、近づくことが出来ない!」

「団長!勝ってください!」


「うぉーーー!」

「ブラァー!」


ハルトとロードの戦闘の余波で、周囲に衝撃波が飛び散る!



「「うわー」」


「下がれ!巻き込まれるぞ!」


オークをあらかた倒し終えた味方は、呆然とハルトの戦闘を見守っている


「くらえっ!」


ハルトはこの戦闘で、無意識に重量を自在に変化させ、縦横無尽に飛び回っている


しかし、ロードも負けていない


「グラァァ!」


ロードの攻撃でハルトが吹き飛ばされる


「団長!」

「ご主人様!」


「くっ!抑えるぞ!」


ハルトが復帰するまで、皆でなんとか抑えようとするが、興奮したロードには近づけない


「ははっ、おもしれぇじゃねえか!行くぞロード!」


抑えられていた、戦闘狂の一面を見せ始めるハルト


「ブラァー」

「ははっ、潰れろや!」


ロードの重量を変える事で、急に体重が変わったオークロードは、バランスを崩し膝をつく


「おらおら!」


全身を切り付けられて、堪らず身体を丸めるロード


「どうした?豚野郎が!」


「ご、ご主人様?!」

「団長の様子が…」

「ははっ…ハルト君は戦闘狂だったようだね…」


ベスターは苦笑いをしている


「坊主が戦闘狂たぁな、普段とのギャップがすげえな」

「ヴェルナーさん」

「こっちは終わったから手伝いにきたが、必要無かったな」

「うぇ、なりかけを倒した時もやばかったが、坊主は戦闘中は変わるな」

「だな」


強面ーズも駆けつけてきた



「おら!立ちやがれ豚野郎が!」


重さを軽くされたロードは、シールドバッシュで空中にはね飛ばされる


「うへぇ、坊主が切れたらやべぇな」

「そうですね、怒らせないようにしましょう」


その間も、剣を使わず殴る蹴るで、ロードを吹き飛ばしている




「ブモォ…」


打ちのめされたロードは逃げ腰だ


「どうした?人間は餌なんじゃないのか?」

「オノレ、ニンゲンガ…」

「終わらせてやる」


上空へと飛び上がり、ロードの首へと居合切りで一閃する


「バカ…ナ…」


ゴトリとロードの首を落としたハルトは、深く息を吸い込み空を見上げる


「やべぇ、興奮して暴れちゃった…」


恐る恐る周りを見渡すと、なんとも言えない表情で見られている



「おう、坊主おつかれさん」

「あ、ヴェルナーさんお疲れ様です」

「しかし、坊主にあんな一面があったとはな」

「お恥ずかしい…」


「だ、団長、お疲れ様です」

「ご主人様お疲れ様でした」

「ああ、皆無事だったようだな」

「はい、ロードは団長が倒してくれましたので」

「ハルト君、まずは勝鬨を上げよう。皆まってるようだよ?」


周りを見ると、うずうずしてるようなので剣を掲げ号令をだす


「ロードは討ち取った!勝鬨を上げろ!えいえい!」

「「おーー!」」


「勝ったぞー!」

「生き残れた!」

「すげぇよハルトさん!」

「あぁ、見てたけど無茶苦茶強かったぞ」

「見てないで戦えよ!」

「「ガハハ」」



「ハルト殿、お見事でした」

「現場の片付けは兵たちにさせます」

「分かりました。兵たちに酒を振る舞いたいのですが…」

「ははっ、用意させましょう」

「おい、2000を街に向かわせろ。他の皆は片付けをさせる」

「はっ!」

「我々は街に戻りましょう」




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