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10: 装備作りと連携の確認※

歓迎会の翌日、早速活動しよう


「俺はギルドに素材を買いに行ってくるがどうする?」

「自分は訓練所で身体を動かしに行ってきます。しばらくは部屋から出られませんでしたので」

「私は酒場のマスターに料理を教え貰いに行きます〜」

「斥候の役割を教えもらう…」

「回復薬や必要な物資を見に行きたいんですが…」

昨日うちに自由行動と言ってあったのでやることは決めてあったみたいだな

「それじゃ小遣いを渡しておくから自由に使ってくれ。サイカには道具の代金が掛かるだろうから多めに渡しておく」

「「わかりました」」



「おっちゃん頼んでいた素材は集まってますか?」

「お、坊主か裏に置いてあるぞ」


裏に行くとインゴットや皮なんかが置いてある


「おいくらですか?」

「金貨3枚だな」

「随分安いですね」

「ああ、国や領主様から支援があるからな傭兵なら安くなるんだよ」

「そうなんですね」

「坊主みたいに素材を欲しがる奴は居ないがな」

「ハハハ」

「まあいい俺は仕事に戻る」

「ありがとうございました」


宿泊施設に戻り装備を作り始める


「まずは武器だな」


バスターソードを作る


片手でも使えるし硬い敵なら両手で攻撃も出来る


『造形』


鉄を圧縮して硬度を上げて形を作りあげていく


「よしいい感じだ」


圧縮してあるので折れることは少ないだろう


折れてもすぐに直せるがな


「次は盾だな」


重量軽減で軽く出来るので厚めにしたラウンドシールドだ


不使用時は鎧の背中に引っ掛けれるように作ったぞ


「さて鎧はどうしよう?」


ゲームではタンク職をよくやってたので全身鎧にしよう


怪我もしたくないしね


「難しいな…」


厚みを出しすぎると不格好になるな


ちなみに絵の才能は皆無だから設計図は書けないぞ!


「よし、出来た」


2時間くらい掛けて兜以外は完成した


可動部分も重なるようにして隙間は少ない


「これなら剣で切られることはないな」


かなり厳つくなったが安全第一だ


「あとは兜だが…」


鎧も厳ついし兜もあのアニメ風にするか


「出来たが……見た目は凄く強そうな騎士風だ」


着てみたが行動が阻害されることも無い


ちなみに傭兵は胸当てや鉄甲くらいしか付けていない


全身鎧は重いから、馬に乗る騎士や重装兵なんかの国所属している者ぐらいしか滅多に居ない


傭兵はモンスター討伐や探索が中心なので、疲れやすい全身鎧は好まれない。長距離移動があたり前だからだ



「訓練所で動きを確認するか」


ギルドに移動する


「ソフィア。訓練はどうだ?」

「どなたですか?」


警戒した目で見ているな。フルヘェイスだし声も篭ってるからしょうがない


「俺だ」


兜を外す


「団長?!」


驚いているな


「すまんな、装備を作ったんで動きを確認しにきたんだ」

「そうなのですか。しかし全身鎧を着ているので何処かの騎士かと思いました」


そうかソフィアの事情なら警戒するわな


「少し相手をしてくれ」

「はっ!お相手します」


ソフィアと向かい合うがフルヘェイスでも視界は充分だ


「行きます」

「来い」


一気に間合いを詰めてくるがシールドで攻撃の選択肢を減らしてやる


「ちっ!」


ソフィアは回り込もうするがこちらは重量軽減された鎧だから動きの遅い騎士とは違う


逆に盾を前に出し突っ込む


「早い?!」


想像より素早い俺に面食らってソフィアの判断が鈍る


「そこだ!」


間合い詰めらて横に逃れようとしたソフィアにシールドバッシュを食らわせる


「きゃ!」


吹き飛ばされたソフィアは可愛い悲鳴をあげて転がる


そこに剣を突きつける


「参りました…」


「ふ〜、問題なく動けるようだ」


ソフィアの手を取って起こしてやる


「なんでそんなに早く動けるんですか団長…」


80%軽減だからね革鎧より軽い


「俺のスキルでな重量がほとんど無い」

「なんですかそれ反則じゃないですか。全身鎧だから動きを読みやすいはずなのに…」


ソフィアは騎士相手に慣れ過ぎて、予想外の動きに混乱したようだな。普通戦っていたら負けていただろう


確かにこれだけ重武装で軽快に動かれたら厄介だろう


「すまんなソフィアの装備も作るから許してくれ」

「いいんですか?!」


実は考えてあるだよね


「ああ、帰ってから全員の防具を作る」

「作るとは?」

「俺のスキルだ」

「え?団長が作ったんですか?!」


さっきからソフィアが驚きっぱなしだ


「そうだ」

「そうなんですか…」

「この盾を持ってみるか?」

「重そうですが…なんですかこれ!こんなに軽いならあの動きもわかります」

「ソフィアの装備もイメージは固まっているが軽装がいいか?」

「騎士時代はハーフプレートでした」

「それなら大丈夫だ」

「よし、もう少し訓練していくか」

「今度は負けません」



夕方ソフィアと宿泊施設に戻って来ると皆帰って来ていた


「おかえりなさい」

「ただいま。サイカ道具はどうだった?」

「回復薬は充分な量を確保出来ました。他は皆さん用に、ポーチも買って来ました」

「そうか、気が付かずにすまないな」

「いえ、私は補給担当ですから」


胸を張って言っているがいつ決まったんだろう


「あ、ああ、よろしく頼む」


本人がやる気ならいいか


「ご飯が出来ました〜」

「あ、手伝います」


自主的に皆手伝いをしているな、えらいえらい

「それじゃあいただきます」

「いただきます?」

「俺の国の言葉でな、ご飯の前に言うんだよ」

「どんな意味ですか〜」

「命を頂くと言う意味だな、動物に限らず植物も生きている。人間は他の命を頂いて生きているのだから感謝するのは当然だ」

「いい習慣ですね」

「私達もいいましょう」

「じゃあ、改めていただきます」

「「いただきます」」



食事も終わり皆の装備を作って行くぞ!


「ソフィア来てくれ」

「何でしょうか?」

「言っておいた装備を作るぞ」

「ありがとうございます」


よし、ソフィアには某ゲームに出てきたヴァルキリー風の装備にしようと決めていた


『造形』


見る間に形が変わってくインゴットに皆驚いている

「凄い……」


ソフィアは美人だからイメージしやすい


「これが装備だ身に付けみてくれ」

「はい」


兜はフルヘェイスではなく額当てだけどティアラ風に頑張ってイメージしてみたぞ


「「綺麗」」

「どうなんですか?」


戸惑いながらソフィアが聞いてくる


「イメージ通りキレイだぞ」

「綺麗なんて…」


ソフィアがデレたー!


「次はミルクの装備を作るぞ」


まずは武器だな。ハルバートを作る


「持ってみてくれ」

「はい〜」


軽く振ってみるが大丈夫そうだ


「変わった武器ですね」

「ハルバートは見たことないか?」

「ありませんね」

「ふむ、これはな突かば槍払えば斧ってやつだ、引っ掛けて転ばす事が出来るから四足歩行の獣でも機動力を削れるぞ」

「なるほど…」


ソフィアは興味があるみたいだな


「鎧は全身鎧で兜は角があるから額当てにしよう」


自分ので慣れたけど一部苦戦した


何処って?


胸部装甲だ!


「装備してみてくれ」

「軽いですね〜」


ミルクは力もあるし前衛として多数相手でも、ハルバートでなぎ払えるからアタッカーとしては優秀になりそうだ


「サーニャは斥候だから軽装にしよう」


革鎧にするが圧縮でカチカチなってる。下手な鉄製より硬いから充分だろう。斥候だから音がなる鉄製は合わない


武器は短剣とショートソードにした



「サイカは全身鎧だな」


かわいいサイカが怪我をしないように、全身鎧にフルヘェイスでまん丸になった。手甲に爪を仕込んで仕舞う事も可能だ



「明日は各自訓練所で装備を慣らすぞ。直して欲しい所は言ってくれ」

「「わかりました」」



1日装備の点検や改良に費やし初めて5人でゴブリン狩りをする


「今日はゴブリン狩りだ、連携を確認しながら狩っていくから指示に従うように。では行くぞ」


森に入ってすぐに4匹のゴブリンに出くわす


「俺とミルクが前衛、ソフィアは中衛だ。サーニャは遊撃として、ゴブリンの側面や背後に回り込む動きをして撹乱しろ。サイカは万が一けが人が出た時の為にサポートだ」

「「了解!」」


「え〜い」


ミルクが突っ込んでハルバートを振るうとあっさりゴブリンが2匹真っ二つになる

「ふん!」


俺はシールドバッシュで1匹吹っ飛ばしてから剣で突く


「はあっ!」


ソフィアも負けじとゴブリンを袈裟懸けに切り裂く


「余裕だったな」

「この武器凄いです〜」

「ミルクの一撃必殺は凄かったな」

「団長、処理が終わりましたので移動しましょう」


ソフィアは戦い足りないようだ


「ああ、だがゴブリンがこんな浅い場所で出てくるのはおかしい。オークが移動しているかもしれないから油断はするな」


それから3時間ほど森を探索したがゴブリンとの遭遇は今までにないほど高い


「やはりおかしいな」

「団長、ギルドに戻って報告しましょう」

「そうだな…」


その時、右手から勢いよく飛び出してくる者がいた


「はぁはぁ、傭兵か?」

「あなたは?」

「俺はオークの偵察に行っていたんだが不味い事になった」

「まずいこと?」

「ああ、オークに居場所を追われたケルピーがこの近くで暴れている」


かなり大型の馬型で、気性が荒く中級モンスターの中でも討伐難易度が高い


「だからゴブリンが浅い場所まで来ていたのか…」

「団長どうしますか?」

「うむ、追われたゴブリンが街道まで来ると厄介だ。ただでさえオーク討伐の為に商人の出入りが多いのに、被害が出れば影響が出かねん」

「討伐しますか?」

「おいおい、大丈夫なのか?」


今の装備なら中級モンスターの攻撃でも充分耐えるだろう


「討伐する。皆気を引き締めろ」

「「了解」」

「俺はギルドに報告しに行くぞ」

「ええ、俺たちが戻らなければ対策をお願いします。あと、念の為に街道を見回る人員を送るように進言を」

「わかった気を付けろよ」


斥候を見送ってからケルピーを探して森を進む


「居た…」

「近いのか?」

「近い…、多分ゴブリンと戦闘中…」

「よし今なら隙を付けそうだ」


少し先でケルピーがゴブリンを蹴り殺していた


「ミルク突っ込むぞ、ハルバートでケルピーの足を狙え!」


駆けながら指示を出す


「ブルルっ?!」


いきなり現れた俺達に驚いている


「喰らえ」


胴体にシールドバッシュを食らわせて足を止めさせる


「いやぁ〜」


若干気の抜けた声を出しながらも、ハルバートでケルピーの足を引っ掛けで転ばすミルク


「いきます!」


飛び上がってケルピー目掛けて剣を振り下ろすソフィア


「グオォォ!」


それでも流石は中級モンスター、血を流しながらも起き上がって駆けだす


「ちっ!」

「まだ…」


動きの素早いサーニャが、追いすがってケルピーの後ろ足に斬撃を与える


「ブルロォォ!」


足を傷つけられた事でケルピーの動きが鈍る


「全員散開!ケルピーを囲め」


囲まれた事でケルピーは一瞬怯むが、背の小さいサイカ目掛けて駆け出す


「サイカ!」


しまったと思ったがここでサイカのファインプレーが飛び出す


「やあ!」


突進するケルピーの足の間をすり抜けながら、両手に付いた爪で両前足を切り裂く


「ブルォォ?!」


前足を切り裂かれたことでケルピーが体勢を崩し木に突っ込む


「あら〜」


またも気の抜けた声を出しながら、傍によったミルクがハルバートでケルピーの首を跳ね飛ばす


「ふ〜、何とかなったか」


サイカが狙われた時には焦ったが、怪我は出なかった


「団長お疲れ様です」

「ああ、だが激しい音がしたからゴブリンが寄ってくるかもしれない。解体をするから周囲を警戒してくれ」

「了解しました」


解体しながらサイカに話し掛ける


「サイカはファインプレーだったな」

「は、はい。怖かったですけど上手く行きした」

「ふっ、もうサイカは充分戦えるな」

「はい!」


ケルピーの解体も終わったのでギルドへ戻る


「俺は報告してくるから先に戻って飯の用意をしてくれ」

「「わかりました」」





「ただいま戻りました」

「あっ、はいおかえりなさい?」

「ケルピーを討伐したので確認して下さい」


素材を出しながらカナエさんに言う


「は、はい。えっと…確認出来ました」

「斥候の人がケルピーの報告をしたと思うんですが…」

「はい、報告を受けて街道へ傭兵の派遣を行いました」

「そうですか、帰り際にはゴブリンが居なかったのですぐに落ち着くと思います」

「わ、わかりました。あ、あの?」

「はい?」

「もしかしてハルトさんですか?」

「そうですけど…」


あっ!この姿をカナエさんは知らないんだった。兜を外す


「あっ!やっぱりハルトさんでした!知らないん人だと思って緊張しましたよ」

「すいません、装備を変えまして」

「凄い装備ですね、騎士でもそんなにいい装備してませんよ」

「装備を更新してなければケルピーは倒せなかったかも知れません」

「中級ですもんね。無事で何よりです」

「それじゃ帰ります」

「はいお疲れ様でした」


その日は疲れて居たのだろう、夕飯を食べたらすぐに眠った




そして2ヶ月後事態は急変する

オーク討伐の前に装備の作成です

残念ながら武器や防具を作る詳しい知識は無いため「圧縮」という方法で強度が上がってますよ〜としてみました

まあ、異世界のスキルの力って事で勘弁して下さい



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