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粉雪
人が少なく、静かなのに無駄に整備が整っているこの街。
そんな街に、小さな粉雪が空に舞う季節。
私はそんな街の、そんな季節に、人生の17年目を迎えた。
この街で過ごす17年目は、普段と大して変わりない。
いつも通り、ずっと一人だ。
数年前に一人暮らしを始め、この生活にもすっかり慣れている。
普段は学校にバイトに、なんとなく忙しいのかもしれない日々を送っている。
でも、イマイチ何をしているのか、何がしたいのか・・・。
無趣味で友達もいないから、少しのバイトだけで生活費もなんとかなる。
だからなのか・・・。イマイチ満たされない、空っぽな毎日。
それでも、こんな平穏な生活を送れている私は、とても恵まれているのだろう。
・・・・続く・・・・