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訓練開始 その4

部活の存続のため全国大会で優勝してチートな社長を倒してグランドマスターになったので遅くなりました。



 アンリの訓練は一対一を百回繰り返す百人組手だった。

 一人相手をして回復と休憩を挟み、次は別の相手と戦うのを繰り返すやり方だ。


 アンリに戦闘経験をより多く積むことを目的としている。


 エルフの兵士はアンリよりも格上だ。

 その差をどう埋めていくのかも課題となっている。


 まずは武器による戦闘を中心にするために、身体を強化する魔法以外は使用しないでの戦いだ。


 始めは動きにムラが多く一方的に負けることが多々あったアンリだが、傷つきながらも食らいつき、不利な間合い、有利な間合いを体感でわかるようになってきてからは、いい勝負に持ち込めるようになっていた。


 様々な武器を相手に立ち回ることを要求されたアンリの動きは確実に磨かれていった。


 アンリがエルフの兵士相手にどうにか対応ができるようになった頃、すべての魔法の使用が解禁された。


 それによって、エルフの兵士たちの動きが変わり、攻撃は一段と激しさを増した。


 これまでの戦闘でも手一杯だったアンリは、真の実力を発揮したエルフの兵士に手も足も出ず、戦い方を再構築することを余儀なくされた。


 エルフの兵士たちは魔力付与(エンチャント)を使いこなし、魔法による牽制を交えた近接戦闘や遠距離からの飽和攻撃、ある程度攻撃を誘導して隙を突くコンボなど練度の高さが伺える強さを示した。


 近接戦闘を行いながら魔法を使うのはかなり難易度が高く、アンリは大苦戦を強いられた。


 魔力眼と『身体強化(ストリングゼンボディ)』を同時発動しながら、魔力を練ってその他の魔法を使いつつ、剣への魔力付与(エンチャント)までこなしてアンリは戦っていた。


 アンリに相当な負荷がかかっていたが、少しずつ魔力の制御力が鍛えられて、実戦でもなんとか通用するレベルにまでなった。


 そして、どうにかこうにか戦い方に慣れてきた頃、次は複数人相手にしての訓練になった。


 1対2での戦いでアンリは手数が足りず、あっという間に押し切られ負けた。


 アンリはまたしても戦い方を組み立て直すことになった。


 並行してチームを組んで戦う練習も行った。


 初めは連携が上手くいかず一方的に敗北する戦いになりがちだったが、少しずつ連携できるようになってきてからは、勝てずともいい勝負に持ち込めるようになった。


 戦闘中に周りを見る意識が芽生えてアンリの視野が広がった。


 こうしてアンリはボロボロになりながらも強くなっていった。



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