衝撃の事実な件について(仮)
「おい、孝子大丈夫か!? 起きろ!!」
場所は洞窟
「くそ! おきねえ!!」
洞窟には、川瀬 孝子と篠原 としこがいた。
篠原は、かおると共にこの森に来たが、かおるが黒魔女の相手をしている間に、孝子のことを捜索していた。
この洞窟は結界によって隠蔽されていたものの、篠原にはその効力の意味がなく。彼女は孝子を探し出すことができた。
そのとき、2人の人物が洞窟に急に現れる。
「あら? どうしてあなたがここに・・・? ああ、そういうこと」
「お前!」
「stop(止まれ)」
篠原がアリスに向かっていくが、その言葉で止めれらてしまう。
「まあ、落ち着きなさいよ。sleep(眠れ)」
「くそ! お前卑怯だ・・・ぞ・・」
篠原はその場に横になる。
「助けなくてもよかったのかしら?」
「助けるも何も、その力をどう防ぐっていうんだよ」
かおるは、アリスの横で手を広げて、参ったのポーズをとる。常に冷静に余裕があるように振舞う。これが江良さんの教えだ。それをかおるは思い出した。
「安心しなさい。この力があなたには効かないのはわかっているでしょう。今回のものは孝子を介したもので、そう簡単には使えないものよ」
「で? 俺をここに連れてきた理由はなんだよ? まさか、ここで再戦しようってわけじゃないんだろう? あんたもそれは厳しいはずだ」
「そうよ。まあ、座って頂戴」
アリスは、2つの椅子を生成する。
その片方にかおるに座るよう手を出す。
かおるは、それに従う。今、アリスとここで争っても、川瀬を人質にでも捕らえられれば手が出せなくなる。それは避けないといけない。
「少し、お話しでもしましょう」
アリスは、にっこりと微笑む。
かおるは、彼女の真意がわからなかったが、ここで一戦交えても仕方がないと思い。承諾した。
「わかった。いいだろう」
「あなたは、魔女とはどんな存在だと思っているのかしら?」
「詳しくは知らないよ。俺は元々こっち側の人間じゃないからな。ただ、俺が聞いたのは、魔法使いの中で特殊な力を持っているやつが魔女だってことかな」
「それが、異能力者の中で認知されている魔女というものよね。正しいわ。でもそれはまがい物の魔女なのよ。本当の魔女とはそれではない」
本当の魔女、確か、川瀬ともアリスはそんな話をしていた気がするとかおるは思った。
「魔女っていうのはね。正確には、過去に魔女狩りというものにあった人っていうのは、今知られている魔女とは違うのよ」
「どういうことだ?」
「魔女は、悪魔と人間との子供のことなの・・・」
その言葉とともに、外には雨が降り出す。
かおるは、その言葉の衝撃に言葉を失う。
「だから、過去魔女、まあ魔女は男子も女子も関係がないのだけど、彼らは忌み子として殺されていった。運よく隠れた人もいたけど、最終的にはばれてしまったわ。なぜなら、彼らは強力な力があるから、それを隠しきれはしなかったのよ。でも、この世界にたった一人だけ、生き残った魔女がいる。それが・・・」
「川瀬さんだと・・・・?」
「そうよ」
「でも、俺の聞いた話じゃ、彼女は一般の家庭の子供だって・・・!」
「養子なのよ。小学生の頃に現在の両親に引き取られたわ。その両親は孝子が魔女とは知らない」
「養子・・・」
かおるは、頭を整理する。
「でも、魔女狩りはかなり昔にあったはずだ。それだと、川瀬さんの年齢と合わないじゃないか」
「過去から未来に子供を送ることくらい、昔の魔女にはできたのよ」
「まさか、そんなことが、できるのか!?」
《できるぞ。過去の魔女ならな》
(ベルゴ?)
《俺は昔に魔女と戦ったことがある。それは強かった覚えがある。おそらく可能だろう》
「ほら、あなたの仲間もそういってるじゃない」
アリスが、かおるの胸を指差す。
「お前、ベルゴの声が聞こえるのか!?」
「私は読心術も持っているからね。でもこれは、戦闘のときは使えない欠陥能力なのよ。そう、私は欠陥品・・・」
アリスの表情がさびしげに変わる。
「川瀬さんのことをそこまで知ってるあんたは何ものなんだ?」
「あるところに、一人の魔女がいた。いや、正確には、悪魔との子を宿した人間、でも、その人間が交わった悪魔は強力な悪魔だった。だから、その人間にも魔女の能力が備わることになるの。でも、その時代は魔女狩りの全盛期、その魔女は悩んだ。自分の子供が将来その犠牲にされることになるのを、だから、自らの命と引き換えに未来に送った、この時代にね。それが、その子供が五歳のときよ。そのとき子供の記憶を消した。でも、そのとき、もう一人の子供も送ったのよ。その子供の歳の離れた姉をね。その姉は普通の子供だった。人間との子供よ。そもそも、悪魔には襲われて妊娠させられたのよ。普通に夫もいた。その夫との子供、その子にその魔女は妹のことを守るようにいったわ。そのために、自分の能力をその姉に一部移した・・・・」
「あんたは普通の人間じゃない」確かそんなことを孝子にアリスは言っていた。本物だとも言っていた。
「あんたは、いや、アリスは川瀬さんの姉なのか・・・?」
「ええ、そうよ・・・、私は孝子と一緒に送られてきたもう一人の子供、アリス クロスフォード、そして、孝子の本当の名前はサーナ クロスフォード」
「説明が長いね!」
「まあ、それは仕方がないだろう。そういうものだ」
「もっと工夫できたんじゃない?」
「そんなこと言ったら作者泣くぞ」
小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。
お読みいただきありがとうございました。




