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いきなり漆黒の力手に入れちゃった件について(仮)  作者: 漆黒の鎧
第二部 成長が必要なのかどうなのかという件について(仮)
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どういう立ち居地ですか?な件について(仮)


「な・・・なんだよ。その重大なことって」


 良太郎が視線を一回はずす。

 再び戻して一言


「お嬢さんの中二病がなくなってしまった・・・・」


「え?」


「だから中二病が影を潜めているんだ」


「いや、言い方の問題じゃなくて、言葉の意味は理解してるよ」


 かおるは、一口お冷を口にする。

 一瞬、良太郎がボケているのかと思ったが、彼の顔は真剣そのものだ。


「その・・・聞いてもいいかな?」


「何だい?」


「その、宮内さんの体の包帯とかあの言動は、雷竜の力の影響とかではなかったのか? 俺はてっきりそうだと思ってたんだけど、後半は全然、普通だったからさ」


「後半とか言わない。いや、あれは関係ないんだよね。もちろん他の2人もね」


「つまり、生粋の中二病だと?」


「その通り!」


 良太郎が、かおるを指さす。


 まさか、あれが生粋のものだったとは・・・


 いや、よくよく考えれば変だったな。


「まあ、彼女が中二病であったのはわかったよ。でもそれが今出てないからって、別に気にすることじゃないだろう? っていうか逆に喜ばしいことじゃないか?」


「それが・・・そうでもないんだ」


「?」


「彼女が中二病を発揮してくれないと、宮内家の指揮が上がらない・・・」


 絶句


 こいつは何を、碇 ゲンドウのような顔をしていっているのだろうか?


「高校でのお嬢さんの立ち居地はどうなっているかな?」


 良太郎はかおるの反応を気にせず続ける。


「ん? ああ、まあ、あの件があるまではマスコット的な立ち居地だったと思うけどな」


「そう。彼女はそういう立ち居地なんだ。どこでもね。彼女の中二病発言がないと、俺らはテンションが上がらないんだ。もちろん、あの2人との掛け合いがあって成立しているわけなんだけどね」


 かおるは困惑していた。

 この人間は今何を言っているのだろうか?

 あの日、自分を心強く引っ張ってくれていた彼とは思えない言動だ。


「あの・・・、良太郎はそんなキャラなのか?」


「いや、俺は普段は普通のキャラだけど、事、お嬢さんの中二病の件になると、こうなるんだ。自覚はしてるけど仕方がないことなんだよ。宮内家に関する人間もこうなるよ。あの竹市君もね」


「マジかよ・・・」


 あの、堅物なイメージの彼が、どんな風になるのかは見てみたい気はするが、おそらく気持ち悪いんだろうと思い、かおるは想像するのをやめた。


「つまり、一大事ってことだ」


「そうなのですわ」


 そのとき、机の下から声が聞こえてくる。


「?」


 かおるは、机の下に顔を向けると、そこには、狭い中に派手な格好をして窮屈に身を寄せ合っている知った顔の人物が屈んでいた。


「えっと、2人は何を?」


「正子の一大事となれば、俺達が必要だろう?」


「彼女のことなら、誰よりも私達がわかっていますもの」


 机の下には、篠原 としこ、と、川瀬 たかこであった。

 2人はもぞもぞと、机の下から出てくる。

 その途中で何ども、体が机や椅子にあたって、机の上のコップが倒れそうになるのを、かおると良太郎はコップを支えて防ぐ。


 やっと、2人は落ち着いて、かおるの横に篠原、良太郎の横に川瀬が座る。

 なぜか、この店の店員は特に驚くことなく二人に注文をとりに来た。もしかしたら、2人はよく、机の下に潜りこむのかもしれない。


「2人は俺が呼んだんだよ。お嬢さんと仲がいいからね」


「そうなのか・・・、でなんで机の下?」


「へへ、気が付かなかっただろう? 俺のサイレントスキルで隠れてたんだぜ。俺の忍家の秘伝スキルだ!」


「彼女は本当に忍一家の人間で、この土地には修行のために一人で来ているんだ」


「ふーん、その格好は必要な格好なのか?」


「あたり前だろ!」


 かおるの肩に背中に挿している刀が当たる。

 篠原はそう答えるが、良太郎が付け加える。


「いや、いまどきこんな忍丸出しの格好してたら警戒されて仕方ないからね。この格好も独自のものだね」


(こいつもただの中二病か!)


「その川瀬さんは、魔法少女でしたっけ、君も何かの家の出身なのかな?」


 かおるは、川瀬を向き、できるだけ丁寧に問う。

 この流れでは、代々そういう家の人間なのだろうとかおるは思った。


「いえ、わたくしはただのサラリーマン家庭に育ちました。しかし、あるとき魔法の妖精様から力を授けられたのですわ」


「そう・・なんだ」


 こいつはどっちなんだと、良太郎に目で問う。


「彼女はね。この格好をしていないと力が出せないんだ。つまり、必要な格好ということだね」


 ふー、やっと、仕方なくその格好になっている人物がいてよかった。これなら、まともな人間が一人いるということになるなとかおるは思った。

 かおるはコップに口をつける。

 まあ、一般家庭の人間としては随分丁寧というか、上品な話し方をする人ではあるが。


「でも、彼女は力を手に入れる前も、この格好だけどね」


「ぶふっ」


「おいおい! 何やってんだよ!」


「あらあら、大丈夫ですか?」


 これまでの2人の説明は、良太郎から通信によってかおるに行われていた。

 かおるは、あのときから、距離が近ければ通信が行えるようになっていた。

 だから、2人からすれば、いきなりかおるがむせて、水を吐いたとなっている。


(全員、ただの中二病かよ・・・、これはある意味、あの戦いよりも大変なものになるかもしれないな・・・)


かおるが問う


「良太郎、キャラおかしなことなってないか?」


「まあ、俺の出番がシリアス場面からだったからね。普段はフランクで楽しいやつだよ」


「シリアスになると、また変わるのか?」


「そうなるね」



 小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。

 お読みいただきありがとうございました。

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