隠れすぎな件について(仮)
時刻は午前零時を少し過ぎたころ、かおるは、高校の校門前に来ていた。といっても、目の前ではなく。少し手前の、電柱に隠れている。もしかしたら、何かトラップか何かがあるんではないかと思い。慎重になっていた。
見たところ何かおかしなところはない。
ドカーン!!
かおるは、校門の前に行こうとしたところ、学校の中から、おおきな音がした。かおるはそれに反応して、すかさずに身をかがめそうになる。
何事が起きたのかえと思っていると、校舎側から校門側に人がやってきた。2人ほど中から出てくる。かおるはそれを見てまた、電柱に隠れた。
2人は肩に人を乗せていたが、それが誰なのかは暗くて見てなかった。
先ほどの人達がどういう人なのかはわからないが、とりあえず。中に入ってみないと状況がわからない。そう思い、かおるは、校門の中に入ろうとする。すると、校門に何か薄い膜のようなものがあるのが分かった。それはよく見ると、学校の敷地の周りに張られている。それにかおるは触れてみる。
「?」
薄い膜は急に消えた。かおるは首をかしげながら、気にせず入ることにした。
先ほどから大きな音や小さな音が、間の前の校舎の裏から聞こえている。
かおるはが、校舎の裏についた頃には、その音の出所が、体育館であることは、すでにわかっていた。かおるが、体育館を目視でくる距離に付いたときに、体育館に雷が落ちた。それにより、体育館は見事に後も形もほとんどなくなる。
爆炎から、宮内ともう一人の人物の影が見えた。かおるは、近くに身を隠し、状況を観察した。今、出て行ったも状況が分かっていない今では、それこそ足でまといだ。幸い、まだ宮内は無事みたいなので、様子を少し見る考えにまとまった。
それにしても、まじの戦いかよ。かおるは、正直ビビッていた。
その後の戦いは一方的なものであった。宮内がもう一人の人物、おそらく上野であろう人物の攻撃をかわす一方であり、反撃は利かない。
(マジで、上野ってやつは強いのか・・・。今の俺の力でどこまでやれるか・・・。)
《楽勝だな。あれは。》
ベルフェゴールがいきなり話しだす。
(どういうことだよ? あれは絶対に俺よりも強いだろ?)
《単純な力の問題じゃない。あれは俺の力のまがい物だ。》
そのとき、先ほどよりも強力な雷が、上野に向かって落ちていった。その衝撃であたり一帯が、爆炎に包まれる。かおるは一瞬、これだけの被害をどう隠すんだろうかと、心配に思ったが、今はそんなことよりも大事なことがあると、その考えを抑えた。
(やったか?)
かおるは、爆風の中を凝視する。
クレーター状の跡の中心に上野がいた。ダメージを負っていないことは遠めからでも理解でした。二人の会話の詳細はわからなかったが、彼の相手を嘲り笑う声と、宮内の怒りはかおるにも伝わってくる。
(考えてる暇ななさそうだな。)
かおるはこぶしに力をこめる。常に大きくあれ、それが江良さんから教えてもらったことだ。
かおるが立ったとき、また大きな光が宮内から出ていた。それをめがけてかおるは走る。
《上野とかいうやつの炎をまず、自分のものだと思うんだな。そうすれば、まあ余裕だ。少しくらいなら手伝ってやる。》
(助かるぜ。)
かおるが、クレーターにたどり着くまでに宮内の首に上野の手が押さえつけられていた。
「やめろおおおおお!!」
そこで、人生初のこぶしを人に向けた。
「ここか。」
かおるは、目的の場所である氏宮病院に付いた。流石宮内家の病院だ。大きい。それに緊急事態だからか知らないが、あきらかに一般人でない人間が回りにいるのがわかる。いくら深夜といえども、こいつら自分達のことを一般人に隠す気がないんじゃないかと思うが、その危惧を無視するくらい上野がやばいやつであたということも想像ができる。
「じゃあ、いきますか。」
「なんでも、もうストックがなくなってきているらしいよ。小説の、土曜日と日曜日が思ったよりも忙しかったらしい。」
良太郎が言う。
「だから何って話しだけどな。」
かおるが言う。
「すみません。がんばります。」




