薄暗いところからの想像ができない件について(仮)
場所は、どこかの倉庫だろうかに向かっているのだろうか? 薄暗い道を現在歩いている。この道は電車が走っている線路の下にあたる。高架下だ。それを、深夜の時間に三人の高校生がその高架下に流れている川に向かって歩いている。
「君も高校生だったんだね。」
先ほど、情報屋だと自己紹介をした人物の提案に乗って、かおると宮内は、一旦彼の隠れ家に行くことにした。
かおるは正直まだ、この人物のことが信用をできていなかったが、宮内が彼のことは信用している様子であったので、彼の指示に従っている。
「もうすぐだよ。」
「それにしても、大きな怪我なんかが本当になくてよかったです。」
「だから、ないって言ったじゃん。」
二人はかおるの目の前で会話をしている。
「その、稲垣君は、どこか怪我なんかはしてない?」
「え? ああ、してないよ。」
「そっか。」
その会話をした後、情報屋が立ち止まった。
「ここを奥にいったところに隠れ家があるよ。」
そこには、高架下駐輪場というプレートがつるしてある。その古びたものの先を情報屋が指を差している。
「この扉の奥?」
「そう。」
情報屋がその扉を開く。
「え?」
そこにはコンクリートがあるだけで、何も奥行きなどなく。中に入れるようなものではなかった。
「じゃあ、入って。」
そういうと、情報屋が入っていく。かおるは、彼がどうするつもりなのかと思って、見ていると、彼はそのコンクリートの中に消えていった。
「早く!」
その言葉に習い。かおると宮内は彼に続いて入っていく。かおるは、最初少し違和感があり。気持ち悪かったが、中に入ってみるとすぐにそれはなくなった。
中には、また薄暗い道が続いており、それは小さなトンネルのようになっていた。
先で待っていた情報屋が手招きをして、先に歩いていく。
「なんか。怖いね。」
かおるは、自身の不安を取り除くために宮内に話しかける。
「そうですね。でも、彼のことは信用できるので、はぐれないように付いていきましょう。これは、一瞬の幻術で、彼の近くにいないと、変なところに飛ばされてしまします。」
マジか。なら、あんなに早く歩かないで欲しい。かおるは急いで、情報屋に宮内とともに追いつく。
かおるは、宮内に気になることを小声で聞く。
「なんで、この人がそんなに信用できるんだ?」
「彼は、祖母専属の情報屋ですから。祖母が信用した人間は信用できます。」
でも、捕まって情報は引き出されたんだろう? そういいそうになるが、それは言わないほうがいいと思って、やめた。流石にひどい言い方であると思ったからだ。あの上野は、おそらくかなり上位の強さを持っていたのだろう。だから、彼に捕まるのも、命の変わりに情報を出すのも仕方がないし。もしかしたら、なにか上野には自白させる能力もあったのかもしれない。
「この部屋だ。」
情報屋が言う部屋は、そのトンネルにいくつもある部屋の中の一つだった。
彼は扉を開けて、中に入る。二人も続けて入った。リビングまで延びる廊下を渡って、リビングの扉を開ける。
「え? これって・・・。」
かおるの目に飛び込んできたのは、彼らの街、宮耶湖町のを一望できる風景だった。
「ああ、ビックリした?」
「ここって、あの高層マンションですよね?」
「うん。そのうちの一部屋に繋がってる。」
宮内が言った高層マンションとは、宮耶湖町の中でひときわ異彩を放っている高層マンション、スカイマンションのことである。このマンションに住んでいる住人は、この街の勝ち組であるといわれている。まさか、自分と同い年の人間がこんなところに住んでいるとは、かおるは口をあけて閉じることができないでいた。
「まあ、その辺でくつろいでおいてよ。」
リビングは、軽く二十畳はあるかという広さであった。そこにはいくつかのソファーと、軽い筋トレ器具が少しおいてあった。
彼は、「適当に飲み物でも持ってくるよ。」といって、オープンキッチンに入っていった。かおると宮内の二人は、適当にそれぞれソファーに座る。
「コーラとかでもいい? カルピスとかもあるけど?」
「俺はコーラで」
「わたしもコーラで」
「じゃあ、俺はカルピスにするよ。」
情報屋は、コーラの入ったペットボトルと、カルピスを持って戻ってきた。それぞれ、コップに注いで二人に渡す。
とりあえず、三人とも何も言わずに、飲み物を一気飲みをした。
「そういえば、俺の名前を教えていなかったね。俺の名前は梅本 良太郎」




