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いきなり漆黒の力手に入れちゃった件について(仮)  作者: 漆黒の鎧
第四部 大戦争を起こす件について(仮)
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まさかの人間の詳細について(仮)


「かおるさん!」


 正子たちは、談話室を勢いよく出た。


「かおる君なら今はいないわよ」


 すると、そこに残っていたのはアリスだけだった。


「かおるさんはどこに?」


「戦争をしにいっているわ」


「・・・・・・」


 そこで沈黙が流れる。

 それを破ったのはアリスだった。


「聞きたいことがあるんでしょう?」


「はい」


「お姉ちゃんは全部知ってるの?」


「ええ、知ってるは、まあ直接聞いたわけじゃなくて、かおる君から聞かされた話だけどね」


「教えてください!」


 正子がアリスに詰め寄る。

 それにアリスは笑みで返す。


「これを聞いてしまったら、戦争に巻き込まれることになるのよ? それでもいいの?」


「構いません! その意思は固めました。でも、かおるさんたちに協力するかはまた別に話です」


「そう・・・」


 アリスは正子たちの後ろにいる二人に視線を向けた。


「あなたたちも同じ意見なの?」


「はいですわ」


「ああ、話を聞かないと何も判断できねえからな」


 アリスはそこで軽く笑った。


「わかったわ、じゃあ談話室に戻りましょう。そこでゆっくり話すわ」


 アリスは談話室に向かった歩き出した。


 正子は辺りを見渡す。

 本当にアリス以外の誰もいないようだった。

 かおるは、彼女たちが無理やりにでもここから出ようとすることはないと判断したのだろうか?

 それとも、アリス一人で正子たちに対抗できると踏んだのだろうか?


(かおるさん・・・・)




<><><>




「川口家! 出撃だああああああああ!」


 宮内家が所有している土地の西側、そこで川口家当主川口宗孝は雄たけびを上げた。

 これは自分たちの部下を鼓舞するためのもだ。


『おおおおおおおおおお!』


 宗孝の期待にこたえるために、部下たちも雄たけびを上げる。


 その様子を高岡は冷静にみていた。


(流石は川口家当主、普段みせない姿を見せることで部下に対して暗に自分が本気であることを伝えたわけか)


 高岡泰造は、どうしようもないクソやろうだった。

 他人の彼女を奪ってはそれを楽しむ最低な男。

 それによりいくともの修羅場を体験してきたが、彼は運よくそれを逃れてきた。

 だが、それも長くは続かなかった。

 あるとき、例のごとく他人の彼女に手を出した。

 いつものように相手が自分に対して怒りを向けてきたが、いつもどおり適当にあしらっておけば大丈夫だと思っていた。


 しかし、相手が悪かった。

 高岡が手を出した相手は、まさかの裏の人間、つまりアウトローな人物であり、高岡は彼の奴隷となってしまった。

 それからは、あらゆることに手を染めた。

 ご主人様の命令に背けば確実に命を取られる。

 そんな恐怖心にいつも心がおびえていた。

 

 そんなことを続けて一年がたったとき、昔の悪事がばれて、ある人間に詰め寄られた。

 それは、その学校唯一の不良である江良昌樹だった。

 彼の力は異常で、そして彼の怒りも異常だった。

 それにより高岡は命の危機に瀕した。

 そして、後悔した。

 もし、生まれ変わることがあるなら、人のために生きようと、そして、二度とこんな悪事に手を染めるようなことはしないでおこうと


「なら、僕の仲間になるかい?」


 そう思って、廃棄物処理場で息絶えようとしている高岡のところにやつはやってきた。

 そして、眷属にしてやるから、仲間としてくそったれな神様に報復してやろうといってきた。

 最初は何を言っているのかわからなかった。 

 だけど、高岡は頷いた。


 そして彼は生き返った。

 それまでとは違い。善を行うようにした。

 アウトローの人間との関わりも、眷属となったことで手に入れた能力を使ってなんとか断ち切った。


 そして、今、自分を眷属にした人物の悲願達成のために最後の幕が開かれようとしていた。


 

 宗孝の演説が終わり。川口家が約束の時間まで待機する。


「はあ、どうだったかな。私の演説は」


「よかったと思いますよ」


「なら、よかった。それで、他の家の様子はどうなんだい?」


「西の川口、東の木藤を中心に、北の湯口、南の添田と林内、全部の土地が同じ時刻に攻め入るよう手はずは整えています」


「そうか」


 宗孝は重厚そうな椅子に腰掛けた。

 そして、その宗孝に部下の一人が飲みものを運んでくる。


 高岡は辺りを見渡す。

 まったく、極道の世界の人間たちは人相が悪くて、困る。

 少しでも変な動きをしたら、やってやるそという殺気が先ほどから高岡に痛いほど突き刺さっていた。


「はは、すまないね。みな気が立っているんだよ」


「いえ、大丈夫です」


 高岡は微笑んだ。


「つまり、誰が一番早くに神を討ち取ることができるのかということなんだろう?」


「そうですね」


「でも、本当に神が討ち取れるかの?」


「・・・・・」


 高岡は黙った。

 ここで、変に言葉を出すほうが逆効果と思ったからだ。


「いやね。私たちだって、命を懸けていくわけだ。それが保障されてなかったとしたら、とんだ間抜けのやつの行動じゃないかな?」


「大丈夫です。信じていただければ」


「まあ、君のことを信用しているんだよ。川口家への君の貢献度は、もしかしたら私よりも上かもしれないからね」


「ありがとうございます」


 戦争開始はまで後、二時間・・・

「高岡の詳細いらないでしょ」


「これが何かのフラグに?!」


「ならないね」


 小説の中身で気になることがありましたら、感想でもなんでもお尋ねください。書けていない裏設定など、そこで説明したいと思います。

 お読みいただきありがとうございました。

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